高知の片隅でひっそりとJ-POPを語る

高知から音楽(J-POPメイン) やアニメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

PINK BLOOD/宇多田ヒカル -せめて自分だけでも自分を大切にして-

既に「不滅のあなたへ」でOAされている「PINK BLOOD」。

私は見ていないため、今日の配信スタートでようやく聞くことが出来たのですが・・・

昨年の「Time」に続き、初期のR&B路線を踏襲したトラックが宇多田らしい1曲となっていました。

単なる原点回帰ではなく、今の流れに合わせた作風になっている点に注目です。

 

・PINK BLOOD(アニメ「不滅のあなたへ」主題歌)

HIPHOPを意識したトラックのグルーヴ感と初期を彷彿とさせるチキチキサウンドが程よく融合したR&Bナンバー。

軽快なリズムになっているんだけど、エレクトロ風味を加えたことでしっかりと今の宇多田ヒカルらしい曲になっている印象。

歌のメロディから感じるリズム感も宇多田ならではの雰囲気に満ちており、いい意味での安心感があります。

3分と短めの曲ではあるものの、浮遊感があるのにさらっと聞けるようになっているのが見事。

「こういう曲を作ったら右に出る者はいない」ってのをまたも証明してくれました。

 

宇多田らしいセンスを感じられる歌詞の世界観も印象的。

クールな雰囲気の楽曲とは裏腹に、自分を大切にしていこうと歌っています。

失敗した時に自分を必要以上に責めたり、自分の考えを持たないで周りに流されて生きる・・・

自分の価値を自分で下げるようなことをしていては余計に生きづらくなると思うんですよね。

せめて自分だけは自分を認めてあげないとー。

人生を生きるうえで大切なことなんだと改めて考えさせられました。

 

サウンド面だけでなく、歌詞のメッセージも時代に合わせていく宇多田ヒカル

今回の「PINK BLOOD」もそれを強く感じられたのではないかと思います。

新しい世代のアーティストが活躍している現代ですが、彼らにも負けない存在感はさすがの一言。

ある程度の曲が発表されているので、新しいアルバムにも期待できそう。

PINK BLOOD

PINK BLOOD

  • provided courtesy of iTunes

2021年5月 気になる曲 その3

ここ数日はコロナの感染者数が20人を超えている高知県

愛媛、香川、徳島は落ち着いてきたのに今になって増えているのが気がかりですね。

手洗いとうがいをしっかりして予防していきたいところ。

 

今日から6月となりましたが、引き続き5月発売の曲について感想を書いていきたいなと。

では、どうぞ。

 

・ミライ/L'Arc~en~Ciel

およそ4年半ぶりとなるラルクの新曲。

かなり間隔が空いたにもかかわらず、聞いた瞬間に「ラルクらしい」と思わせる楽曲となっているのが印象的。

特に、サビのメロディはそれを強く感じられるものだなと思います。

HYDEの変わらない歌声もあって、いい意味での安心感がありました。

希望を感じさせる開放的なギターサウンドもストリングスと絶妙にマッチしていて美しい。

コロナ禍だけどそれでも輝く未来を信じたい、そんな強さに満ちています。

ミライ - song by L'Arc-en-Ciel | Spotify

 

・哀してる/yonawo

哀愁を感じさせるメロディとピアノ・シンセサウンドが味わいを感じさせるバラードナンバー。

冨田ラボによるプロデュースが影響しているのか、すごくJ-POP的なメロディラインで良質な仕上がりとなりました。

謡曲的な雰囲気もあって、歌詞に描かれた情景が浮かんでくるかのよう。

曲の世界に引き込まれます。8月に発売されるアルバムも楽しみ。

哀してる - song by yonawo | Spotify

 

・Buddy/平井大

休日の何気ない日常風景が浮かんでくるようなミドルナンバー。

ウクレレの爽やかな音色と打ち込みによるリズムでゆったりとしたテンポでありながら開放感に満ちた仕上がり。

平井大さんの甘い歌唱も大切な人に対する想いを歌った歌詞を引き立てています。

Buddy - song by HIRAIDAI | Spotify

 

・カーテンコール/yama

力強くて軽やかなピアノの音色、クールさを感じさせるyamaの歌唱が大人っぽい雰囲気を演出したポップナンバー。

予想もしない恋の始まりに対するワクワク感を表現したメロディはオシャレさも漂わせる仕上がり。

洗練されたアレンジも含め、都会的なオシャレポップスになっています。

全体的にピアノの音色がオシャレな感じでカラフルな印象も聞き手に与えてくれました。

カーテンコール - song by yama | Spotify

 

・泣いちゃう/小沢健二

シンプルなメロディとアコースティックギターが印象的なナンバー。

落ち着いた雰囲気で心地よいアコギのサウンドとは裏腹に世の中を憂う気持ちが歌われており、どこかメッセージ性の強さを感じさせてくれます。

コロナの影響で周りを見ればマスクをした人ばかり、一向に減らないコロナの感染者数・・・

2020年から変わってしまった世界に対する異常さとでも言うのでしょうか、それに対する何とも言えない感情を真っ直ぐに歌い上げた曲となりました。

思うところはあったけど、大きな声で言うと変に思われるかもしれないー。

そういった感情も露にしながら音楽として伝えているのが素晴らしい。

泣いちゃう - song by Ozawa Kenji | Spotify

ミライ

ミライ

  • L'Arc〜en〜Ciel
  • ロック
  • ¥255

Pale Blue/米津玄師 -本当はあなたが好きだった-

ゆったりとしたメロディ、シンプルな音構成とは裏腹にストレートな恋愛感情が描かれたラブソングとなりました。

感情を込めた米津さんの歌唱は聞いているだけで胸が締め付けられます。

これこそ「切ない」って言葉がピッタリではないでしょうか。

 

・Pale Blue(6/16日発売・TBS系ドラマ「リコカツ」主題歌)

別れを決めたけど本当はあなたと未来を見たかった・・・

打ち込みによるゆったりとしたリズム、ピアノとシンセの儚くも美しいサウンドでストレートな恋愛感情を切なく歌い上げたラブソング。

「ずっと・・・」という歌い出しから想いの強さを感じられるのはもちろん、胸に迫ってくる米津さんの歌唱が本当に真っ直ぐなんですよね。

美しさと無機質さの同居したサウンドとメロディ、ゆったりとしたテンポは曲の持つ儚さを増幅させている印象です。

特に、サビに入った瞬間の盛り上がりがポイント。

厳かに鳴らされるドラムと力強くも繊細なストリングスの音色、低音の規則的なグルーヴで歌詞に描かれた「やっぱりあなたと未来を見たかった」って後悔の念を明確に表現しているのが素晴らしい。

その人に恋する気持ちだけでなく、別れを決めたことに対する後悔の気持ちも含めて直球で描いているんだと感じました。

 

ストレートなラブソングだけあって音数の少ない構成になっているものの、米津さんらしいセンスは相変わらず健在。

それを強く感じさせてくれるのがCメロからラストにかけての転調でしょうか。

いきなりワルツ調に変わるため、圧倒的な存在感を感じずにいられません。

軽やかさと優雅さが漂うメロディなのに、「行かないで、ここにいて」や「抱きしめて」と切なく歌うことで重さも加わっていることに脱帽。

徹底してストレートな感情表現を描くことにこだわった1曲となりました。

 

真っ直ぐに恋をする気持ちと「本当は別れたくないし、未来をあなたと見たい・・・」って後悔する感情が歌われた「Pale Blue」。

ワルツ調への大胆な転調、ストレートな感情を表現するために計算されたシンプルさ、改めて米津さんの才能を実感しています。

あと、何気にカラオケで歌うのが難しそうなんですよね。「ずっと・・・」の音が高いのとメロディが掴みにくそうで・・・

 

八月の陽炎/マカロニえんぴつ -本当は大人になりたくない-

シンプルでストレートなギターサウンドでありながら、ドラムのリズムやギターリフの表現力と彼ららしい転調の存在感が印象的。

歌詞のメッセージを含めて、マカえんならではの夏ソングが完成しました。

 

・八月の陽炎(大正製薬コパトーン」CMソング)

夏の暑さと眩しさを表現したサウンドに爽やかさを感じるギターロック。

何と言っても日中の強い日差しをイメージしたギターリフがポイントで、夏の情景を思い浮かべるほどの表現力を持っています。

ストレートなメロディの曲なんだけど、Aメロに複雑な歌メロを入れてきたり転調で聞き手を引き込む構成にマカえんらしさも感じさせてくれました。

サビの伸びやかなメロディと軽やかで疾走感のあるドラムから漂うエモさもギターロック好きにはたまらない仕上がりではないでしょうか。

圧倒的な熱量で夏らしさを描いたサウンドとメロディは素晴らしいの一言。

 

そんな楽曲だからこそ、歌詞のメッセージを引き立てているんですよね。

陽炎の向こう側にいる10代の自分から生き先を聞いて、本当のことは知らずに生きたい・・・

大人になりたい気持ちとまだ子供のままでいたい、そんな複雑な感情が歌われている歌詞がより伝わるものとなりました。

はっとりの真っ直ぐな歌唱がその想いを明確に伝えてくれる、いい意味で熱い1曲です。

八月の陽炎

八月の陽炎

  • マカロニえんぴつ
  • J-Pop
  • ¥255

Broken Heart of Gold/ONE OK ROCK -もう苦しまないために人の心を捨てる-

昨日、急遽リリースが決まったONE OK ROCKの「Broken Heart of Gold」。

力強いロックサウンドの前曲とは違い、ピアノの壮大なサウンドをフィーチャーしたロックバラードとなりました。

ワンオクらしいスケールの大きなサウンドだけでなく、歌詞にも注目して聞いてほしいです。 

 

・Broken Heart of Gold(映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」主題歌)

壮大さを感じさせるピアノサウンド、力強いバンドサウンドが聞く者を包み込むロックバラード。

海外志向を強めるワンオクですが、この曲もその傾向が出ていました。

 

一歩ずつ踏みしめるように鳴り響くドラム、重厚さを演出するベース、存在感だけでなく伸びやかさも感じさせるギターサウンド

これらの織り成すサウンドから感じるスケールの大きさが圧倒的なんですよね。

特にサビは美しさを兼ね備えており、曲の持つスケールをより増幅させているのが素晴らしい。

Takaの歌唱も力強いだけでなく繊細さを感じさせるあたり、バラードを意識したものになっている印象。

レーベルも移籍するなど、海外を見据えた活動に対する決意が明確になりました。

 

「苦しい時があっても自分の傷ついた心を粉々にしてでも進む」と歌った歌詞にも考えさせられます。

生きているとどうしても苦しい状況に直面することがありますが、それでも日々は過ぎていくんですよね。

日々を生きる中で傷ついた心を持つくらいなら、いっそ粉々にして失った方がマシじゃないだろうか・・・

希望もなくなって追い詰められてしまったからこそ心を捨てる、悩んだ末に人の心を失う選択を取った者の苦しみが痛いほど伝わってきます。

 

壮大なロックバラードでありながら、追い詰められた人間ならではの苦悩を描いた歌詞が突き刺さる「Broken Heart of Gold」。

力強くて美しいメロディとは裏腹にその苦しみを歌い上げていて、生々しい感情がしっかりと聞き手に伝わるのが見事。

思わぬ内容の歌詞に意表を突かれた感じで、サウンドとのギャップに引き込まれました。

Broken Heart of Gold - song by ONE OK ROCK | Spotify

Broken Heart of Gold

Broken Heart of Gold

2021年5月 気になる曲 その2

コロナの感染が落ち着いてたと思っていた高知県、ここ数日で一気に増えました。

変異株と第4波が影響しているのでしょうか? 手洗い・うがいの対策をしっかりして乗りきりたいところ。

 

というわけで、引き続き5月発売の曲から気になるものを紹介していきます。

サブスクを使ってるといろいろチェックできて本当に便利ですね。

 

・君しか勝たん/日向坂46

夏の始まりを予感させる爽やかなメロディが印象的なアイドルポップス。

楽曲から漂う80年代アイドルポップスの懐かしい雰囲気、彼女たちのあどけなさを残した歌唱に何とも言えない味わいを感じます。

一言で言うならば「初夏っぽい感じ」でしょうか。

懐かしさが漂ってくるメロディ、あどけないけど一生懸命さの伝わる歌唱… この二つが絶妙に合わさって夏が始まる時期の空気感を表現しているんですよね。

謡曲を意識したサビのメロディもポイントで程よい中毒性が生まれているのか、一度聞いたら耳から離れません。

君しか勝たん - song by Hinatazaka46 | Spotify

 

・Never let me/SOMETIME'S

力強い歌声と爽やかなメロディ、程よいテンポのリズムが心地よいポップナンバー。

風のように流れていくようなギターサウンドは聞いているだけで気分が晴れるかのよう。

小気味よく刻まれるリフが本当に心地よいんですよね。

楽曲の雰囲気も洗練されていて、上質さを感じさせてくれました。

Never let me - song by SOMETIME'S | Spotify

 

・彼方/Omoinotake
イントロから広がっていく軽やかなメロディが印象的なナンバー。

跳ねるようなピアノサウンド、ソウルフルだけど繊細さを感じさせる歌唱は楽曲の持つ伸びやかさを増幅させています。

タイトルのようにどこまでも行けそうなイメージを抱かせてくれました。

歌詞も希望を描いており、前向きさに満ちています。
彼方 - song by Omoinotake | Spotify

 

・Just Go/MORISAKI WIN

都会的で洗練されたサウンドがオシャレなシティポップを意識したナンバー。

軽快なリズムの生み出すグルーヴ、ギターの小気味いいリフに心地よさを感じずにいられません。

甘さとクールさを兼ね備えた歌唱がポイントで、声の良さでも魅了してくれます。

JUST GO - song by MORISAKI WIN | Spotify

 

・ミニスカートとハイライト/あいみょん

リズミカルなギターのフレーズが耳から離れないポップナンバー。

「もしも気になるあの子のボーイフレンドが自分だったら・・・」、男性なら誰でも抱きそうな感情を描いた歌詞に共感する人もいるのではないでしょうか。

軽やかなメロディに載せてクールに歌い上げることで、歌詞の感情がより伝わってきます。

伸びやかさを重視したサビのメロディもツボです。

ミニスカートとハイライト - song by Aimyon | Spotify

 

君しか勝たん (Type-A) (特典なし)

君しか勝たん (Type-A) (特典なし)

  • アーティスト:日向坂46
  • 発売日: 2021/05/26
  • メディア: CD
 

2021年5月気になる曲 その1

5月下旬ですが、既に梅雨入りしたところもあるようで。

年々、梅雨入りの時期が早まってるのを感じずにいられません。

地球温暖化の影響か、一時的な異常気象なのか… 少しだけでも環境を意識して暮らしたいものですね。

 

それはさておき、5月発売の楽曲から気になったものをいくつかピックアップしていきたいと思います。

コロナ禍でも変わらずいい曲は生まれているので、負けずに頑張ってもらえたらと。

今回は以下の5曲をご紹介。

 

・Butter/BTS

リズミカルなビートのトラックとオシャレなアレンジを効かせたメロディが印象的なダンスナンバー。

「Dynamite」のようなキャッチーさを突き詰めたダンサンブルなトラックは、海外志向をさらに強めていると感じます。

全編英語詞でありながら、メンバーの個性を活かした歌唱やラストのラップの存在感も素晴らしい。

K-POPの枠に留まらず、自分たちなりに洋楽ポップスを表現した1曲。

「Dynamite」に続いて思わず踊りたくなるような魅力を持っていると言えるでしょう。

Butter - song by BTS | Spotify

 

・Here/Homecomings

UKサウンドの持つノスタルジックな雰囲気が印象的なポップナンバー。

それを上手く昇華して取り込み、洗練されたメロディに仕上げています。

サビのギターサウンドはエモーショナルでありながら、心の奥にしっかりと響いてくる繊細さを兼ね備えているのが見事。

それに加えて伸びやかなボーカルのおかげか、落ち着いたテンポの曲なのに突き抜けた爽やかさに満ちた曲となりました。

ベースとドラムの生み出す軽やかなグルーヴも聞いていて心地よい。

Here - song by Homecomings | Spotify

 

・…恋におちたら/Penthouse

恋の始まりを予感させるような甘酸っぱさとメロディの爽やかさが印象的なポップナンバー。

オシャレなピアノサウンドの奏でるメロディ、軽やかさを重視したバンドサウンドは楽曲の心地よさに繋がっています。

特に、小気味いいギターリフと流れるようなピアノの旋律からそれを感じずにいられません。

男女ツインボーカルによる掛け合いが生み出すハーモニーも絶妙。

…恋に落ちたら - song by Penthouse | Spotify

 

・Hero/平井大

EDMを意識したサビの存在感が印象に残るトロピカルテイストのポップナンバー。

エレクトロ色を強く押し出しているものの、平井大ならではの前向きな歌詞は変わらず背中を押してくれます。

Hero - song by HIRAIDAI | Spotify

 

・黒い翼の間を/BBHF

Galileo Galilei時代からの持ち味であるノスタルジーサウンドはそのままに、より壮大さを増したメロディが印象的な一曲。

ストリングスから入るイントロ、スケールを増すサビのメロディは自然と引き込まれます。

北海道出身らしく、力強いだけでなく美しさを押し出したバンドサウンドも聞き所。

黒い翼の間を - song by BBHF | Spotify

Moving Days(初回限定盤)(特典なし)

Moving Days(初回限定盤)(特典なし)

  • アーティスト:Homecomings
  • 発売日: 2021/05/12
  • メディア: CD