常に想像を超える楽曲で我々を圧倒させてくれる米津玄師さんですが。
チェンソーマンのOPに起用された新曲の「KICK BACK」は、まさにその言葉がピッタリ当てはまるなと。
イントロから鋭く刺さってくるベース音、荒々しく鳴り響くギターサウンド、がなるような米津さんの歌唱・・・
大胆な転調に常田さんのアレンジも加わって、ただただ圧倒されました。
・KICK BACK(アニメ「チェンソーマン」OP)
チェーンソー音の起動音と鋭さ全開のベースラインで始まるイントロ、Aメロからサビにおけるスリリングで疾走感たっぷりのメロディ、大胆な転調が圧巻のCメロ、「努力 未来 A BEAUTIFUL STAR」をシャウトしながら締めくくるアウトロ・・・
始まりから終わりまで、聞き手を圧倒し続ける怒涛の展開がたまらないロックナンバー。
メロディそのものは真っ直ぐなんだけど、常田さんのアレンジによって切れ味が半端ないものとなっています。
ギターサウンドの鋭さとノイズを混ぜた米津さんのボーカルは非常に荒々しく、いい意味でイカれた曲になってるんですよね。
それを象徴するのが大胆な転調を聞かせる二番のBメロでしょう。
攻撃的で荒々しいそれまでの展開とは打って変わり、讃美歌のような美しさを持っているのが圧倒的で。
「幸せになりたい」の歌い出しから心が洗われるかのようなんですよね。
一番のBメロと同じフレーズを違うメロディで聞かせる表現力、そこからシャウトで元の雰囲気に戻る流れも含めて圧巻の一言。
また、歌詞の持つメッセージも印象的。
恐らくタイアップ先のチェンソーマンを意識した内容になっていると思いますが、それを抜きにしてもしっかりと伝わってくるものでした。
人間ってのは心から幸せだったり楽しいことを求めるんですよね。
今がどんなに辛く虚しい日々だとしてもその先にいいことが待っているのでは・・・
そのメッセージを「努力 未来 A BEAUTIFUL STAR」という引用フレーズで強調しているのが見事。
幸せを願うばかりでは結局のところ、そうはならないのが現実ー。
だからこそ、時には努力も必要じゃないでしょうか。
米津さん
まとめ
ボカロP・ハチとして音楽キャリアをスタートさせ、圧倒的な存在感の楽曲を生み出し続ける米津さん。
そんな彼の今が明確に形となったのはもちろん、歌詞に説得力を持たせているのも本当に素晴らしい。
メロディ・サウンド・歌詞に込められたメッセージが鋭く心に突き刺さります。