Broken Heart of Gold/ONE OK ROCK -もう苦しまないために人の心を捨てる-
昨日、急遽リリースが決まったONE OK ROCKの「Broken Heart of Gold」。
力強いロックサウンドの前曲とは違い、ピアノの壮大なサウンドをフィーチャーしたロックバラードとなりました。
ワンオクらしいスケールの大きなサウンドだけでなく、歌詞にも注目して聞いてほしいです。
・Broken Heart of Gold(映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」主題歌)
壮大さを感じさせるピアノサウンド、力強いバンドサウンドが聞く者を包み込むロックバラード。
海外志向を強めるワンオクですが、この曲もその傾向が出ていました。
一歩ずつ踏みしめるように鳴り響くドラム、重厚さを演出するベース、存在感だけでなく伸びやかさも感じさせるギターサウンド…
これらの織り成すサウンドから感じるスケールの大きさが圧倒的なんですよね。
特にサビは美しさを兼ね備えており、曲の持つスケールをより増幅させているのが素晴らしい。
Takaの歌唱も力強いだけでなく繊細さを感じさせるあたり、バラードを意識したものになっている印象。
レーベルも移籍するなど、海外を見据えた活動に対する決意が明確になりました。
「苦しい時があっても自分の傷ついた心を粉々にしてでも進む」と歌った歌詞にも考えさせられます。
生きているとどうしても苦しい状況に直面することがありますが、それでも日々は過ぎていくんですよね。
日々を生きる中で傷ついた心を持つくらいなら、いっそ粉々にして失った方がマシじゃないだろうか・・・
希望もなくなって追い詰められてしまったからこそ心を捨てる、悩んだ末に人の心を失う選択を取った者の苦しみが痛いほど伝わってきます。
壮大なロックバラードでありながら、追い詰められた人間ならではの苦悩を描いた歌詞が突き刺さる「Broken Heart of Gold」。
力強くて美しいメロディとは裏腹にその苦しみを歌い上げていて、生々しい感情がしっかりと聞き手に伝わるのが見事。
思わぬ内容の歌詞に意表を突かれた感じで、サウンドとのギャップに引き込まれました。