高知の片隅でひっそりとJ-POPを語る

高知から音楽(J-POPメイン) やアニメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

雨燦々/King Gnu -悲しみを水に流して我々は生きていく-

雨上がりの青空が見せる輝きと夏の爽やかさ・・・

それをメロディとサウンドで表現した、ヌーの新境地とも言える1曲。

重厚なグルーヴも維持しながらなのが見事ですね。

 

・雨燦々

随所で鳴り響く美しいストリングスの音色と爽やかなメロディが今までのヌーにない雰囲気を感じさせるナンバー。

井口の歌唱から感じる繊細さとリズム隊による重厚なグルーヴを維持しつつ、爽やかさが加わったことで雨上がりの青空をイメージさせる楽曲になっている印象です。

楽曲構成もイントロ・1番Aメロ~サビ、2番・Cメロからラストサビと全体的にシンプルなんだけど、その中で虹がかかる雨上がりの青空が見せる輝きを表現したことで芸術的な美しさと爽やかさも含んでいるんですよね。

最初に聞いた時は「爽やかだな~」と思ったのですが、何回か聞くうちに「単に爽やかな曲と評するのは何か違う・・・」って違和感を持つようになりまして。

夏らしい雨上がりの青空を追求した爽やかなメロディ、ヌーらしいグルーヴの中に同居する美しさと繊細さはまさに芸術的だと言って過言ではないほど。

King Gnuというバンドの圧倒的な表現力に改めて引き込まれてしまいました。

 

サウンドやメロディだけでなく、歌詞の表現力もポイント。

土砂降りが多い最近の夏らしい情景を交えながら、激動の時代を生きる我々に対するメッセージを歌っています。

目まぐるしく情勢が変わるこの時代を生きていると心に悲しみや悩みを抱えてしまうと思うんですよね。

でも、どんなに悲しくても結局は生きていかないといけないわけで。

せめて悲しみを空から降る雨のように流してしまえれば・・・

いつまでも引きずらないで、雨上がりの青空のように晴れやかな心で生きることが今の時代は必要なんでしょうね。

芸術的でありながら爽やかさに振り切った「雨燦々」。だからこそのメッセージは説得力があります。

 

まとめ

重厚なグルーヴはそのままに、これでもかというほどに爽やかな楽曲に仕上がった「雨燦々」。

メロディとサウンドの爽やかさはもちろん、前向きになることの大切さに気付かせてくれる歌詞のメッセージは今の時代だからこそ必要ではないでしょうか。

ヌーの新境地とも言える楽曲と共に注目して聞いてほしいです。
雨燦々 - song by King Gnu | Spotify