泡/King Gnu -大切に出来なかったことが心残り-
昨年から曲だけは出来ていたKing Gnuの「泡」。
主題歌となっている映画の公開延期でリリースが見送られていましたが、今日から公開ということでようやく配信もスタート。
水中で泡にまみれるようなアレンジの楽曲となっていて、その中を漂っている感覚に陥るような1曲です。
・泡
水中で泡にまみれるような感覚を味わえるサウンドが圧巻。
低音のゆったりとしたグルーヴ、漂う浮遊感でそれを表現しているのが見事。
深海に引き込まれてしまうほどの存在感があります。
機械的に加工された井口・常田のボーカルは無機質でありながら、泡となって消えそうなくらいに儚い。
それでいて、サビで聞かせる井口の感情豊かな歌唱で聞き手を惹きつけているのが印象的。
触れたら消えてしまいそうな儚さを持っているのが素晴らしいの一言。
その儚さを増幅させるような歌詞も印象的。
あなたが泡のように消えてしまうことが分かっていればもっと大切に出来たのに・・・
どういう形にせよ、大切な人が目の前からいなくなる悲しさと大切にしてあげられなかった後悔の念を描いています。
井口の透明で感情豊かな歌唱、常田の渋みを含んだ歌声がそれを聞き手に伝えてくれます。
泡の中を漂うような楽曲と相まって、主人公が後悔しているんだってのを見事に表現していると感じました。
本来ならアルバム後の新曲がこれになるはずだったんですが、そう考えると何気にすごい曲だなと。
楽曲の雰囲気、歌詞の世界観…
圧倒的な表現力を見せつけた新曲の「泡」。
美しくも渋い雰囲気をまとった1曲となりました。