5月上旬に「Time」をリリースしたばかりの宇多田ヒカルですが。
早くも2020年第二弾となる新曲「誰にも言わない」を発表しました。
初期のR&Bテイストから一転、エレクトロ的な浮遊感を感じさせるミドルナンバーです。
・誰にも言わない(「サントリー天然水」CMソング)
アンビエント感に満ちたエレクトロサウンドが印象的なナンバー。
Aメロからサビに至るまで漂う浮遊感の影響か、メロディの変化を感じにくいものとなっています。
このハッキリとしない構成で引き立てられているのが神秘的な雰囲気のサウンドで。
霧に包まれた大自然の森と言うのでしょうか、それをイメージしているように思いました。
宇多田の歌唱もどこか無機質で楽曲の異質さに繋がっています。
そんな雰囲気の曲だからこそ、パーカッションによる軽快さが加わるラストの展開もより際立っているのが素晴らしい。
ラストとそれまでの展開でギャップを感じる曲になっているのは歌詞も影響しているのでしょう。
恋愛系でありながら「明日のことより今を大切にしたい」という気持ちが描かれているからこそ、ラストを少しでも明るさを感じられるものにしたい・・・
宇多田ヒカルの想いが歌詞だけでなく、メロディやサウンドにも表れている曲だと感じました。
2020年に入っても進化を続ける宇多田ヒカル。
そんな彼女の勢いを改めて感じました。