儚くも甘酸っぱい恋愛模様・・・
それを美メロギターロックで表現した良作。
・全体的な感想
「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音を中心としたindigo la Endのメジャー1stアルバム。
あっと驚く展開や演奏で聞かせるゲス極に対し、こちらはメロディを大切にしている印象。
儚いギターフレーズや親しみやすいメロディのポップソングが多いんですよね。
過去の恋愛を歌った歌詞も含め、甘酸っぱさを感じる良質のポップアルバムに仕上がっています。
優しさを感じさせる川谷絵音の歌唱や感情豊かに鳴らされるギター、ベース、ドラムの演奏・・・
その全てが恋愛していた自分を表現しているんです。
好きという気持ちに素直になれない自分へのもどかしさ、過去に浸る自分。
でも、いつまでも過去にすがりついてばかりじゃいけないわけで。
ラストの「幸せが溢れたら」では、次へと進む前向きな感情が歌われています。
過去の恋愛を甘酸っぱく歌いながらも、力強さも表現しているのが印象的。
そんな甘酸っぱい世界観が確立されているのは、メロディを大切にしたからなんでしょうね。
シンプルでありながらも、美メロギターロックとしても楽しめる1枚。
・特に気になった曲をレビュー
4.心ふたつ
美しく切ないギターサウンドが心に響くミドルチューン。
過去の恋愛に浸る歌詞がメロディの良さをより増幅させています。
間奏における感情豊かなギターフレーズもグッと来るものが。
・まとめ
過去の恋愛を甘酸っぱく歌い上げた良質のギターロックアルバムとも言える本作。
メロディの良さに重点を置いているからこそ、何か来るものがあるんだと思います。
感情豊かな表情を見せるギターフレーズがとにかく儚いんですよね。
優しい川谷絵音の歌唱といい、作品の世界観を壊していないのが見事。