高知の片隅でひっそりとJ-POPを語る

高知から音楽(J-POPメイン) やアニメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

Alexandros「Me No Do Karate.」-空手のように攻めの姿勢で生きろ-

新たな一歩を踏み出した[Champagne]の最高傑作。

 

  • 全体的な感想

UKロックに影響を受けたサウンドが魅力的な彼らの4thアルバム。
本作は打ち込みやジャズ、メロコアなどの要素も吸収した意欲的な一枚に仕上がっています。

今までの[champange]にはなかったドラムのリズムやリフの雰囲気が印象的でした。
「Ho!」の間奏で聞かせるヘヴィーなギターの掛け合いなど、とにかく攻めているのが伺えます。
打ち込みを取り入れた[champange]流デジタルロックナンバーの「Stimulator」、キレのいいギターと浮遊感を含んだギターリフとの掛け合いが心地いい「Kick&Spin」と新たなアプローチも目立っています。

また、サウンドに関してもよりポップで強靭さが増したと思います。
各楽器との掛け合いで聞かせたり、ドラムのリズムに軽快さが増していたり・・・
聞くことの楽しさにも重きを置いているのがポイントかと。
[champange]のスタイリッシュなロックがポップの良さも兼ね備えたことで進化を遂げました!

歌詞については、彼らの力強い想いが如実に表れています。
常に高みを目指す彼らならではの決意が感じられるフレーズに満ちていると感じました。
どんなに批判があっても、決して立ち止まるわけには行かない―。
サウンドの変化や歌詞の内容など、今の彼らの強さが表現された1枚と言えるでしょう。

 

  • 以下、全曲レビュー

1.Rise
ピアノのアルペジオからバンドサウンドへの移行が印象的なロックナンバー。
力強くポップなドラムのリズムと小気味良く掻き鳴らされるギターサウンドが痛快。
ダンスミュージックの要素も取り入れているのが[champange]の曲にしては新鮮です。
タイトルは直訳すると「立ち上がれ」。歌詞も含め、アルバムの幕開けに相応しい1曲。

 

2.Stimulator
打ち込みを大胆に取り入れた[champange]流のデジタルロック。
いつも以上にキレのいいギターサウンドと相まって非常にカッコいい。
間奏における近未来的な雰囲気を感じさせる音使いも圧巻と言いますか。

 

3.Starrrrrrr
GEROCKの炭酸音とバンドサウンドが織り成す、爽やかなギターロックナンバー。
彼らにとって新たな試みなんですけど、上手く昇華している印象を受けました。
掻き鳴らされるアコギと炭酸音のイントロから爽快感が半端ないんですね。
Aメロ~Bメロの穏やかな展開もサビの盛り上がりに寄与している感じ。
開放感たっぷりのサビは聞いているだけで気持ちがいい。

また、間奏の激情的なギターソロも圧巻。
シンプルながらも、しっかりと聞かせてくれる演奏がグッド。
「今を生き抜いていけ」というメッセージが込められた歌詞も印象的。
真っ直ぐな楽曲、サウンドも含めて前向きな1曲になっています。

 

4.Kick&Spin
ギター同士の掛け合いが非常に爽快な1曲。
キレのいいギターサウンドとどこか浮遊したギターリフ・・・
まるで、タイトルの「蹴って回して」を音で表現しているかのようです。
サウンドにおける表現力の向上を感じずにはいられません。

 

5.涙がこぼれそう 
ギター、ベース、ドラムが織り成すバンドサウンドが美しいロックバラード。
彼らの楽曲の中で最も美メロとも言える仕上がりです。
それでいて、ギターを効かせているのが彼ららしいと言いますか。
演奏テクニックよりも、シンプルに音と歌で楽しませようとしているのが伺えました。
何より、驚いたのが完成度の高さなんですよ。
今まで以上に洗練された演奏とメロディが心に沁みてきます。
これぞ、[Champagne]流のロックバラードとでも言うべきか。

歌詞は面倒くさい性格の「僕」が「君」だけを笑わせようと奮闘する姿が描かれています。
表面だけ見れば恋愛ソングっぽく見えるんですけど、実はそうじゃないんです。
壮大な展開とのギャップもあって、妙にひねくれているんです。
それも含めて、聞き手を楽しませることに特化した1曲と言えますね。

 

6.Ho! 
ヘヴィーなギターサウンドが効いたロックナンバー。
ストレートに駆け抜けていく楽曲と間奏のギターの掛け合いがカッコいい仕上がり。
歌詞やタイトルから遊び心を感じられるのも彼ららしい。
全ての楽曲に自信を持っているからこそ、こういった曲も出来るんだと思います。

 

7.Forever Young
爽やかさを感じさせるシンプルなギターロック。
変則的なギターソロなど、複雑な展開がないのも印象的。
真っ直ぐに、[Champagne]流の王道ロックを展開しています。
どこか懐かしさを感じさせるギターサウンドも新鮮。
メロディと歌で聞き手を楽しませることに特化した1曲と言えるでしょう。
歌い出しにおける川上洋平の歌唱も伸びやかで引き込まれるものがあるなぁ。

 

8.Travel
ピアノとギターが織り成す、落ち着いた雰囲気のミドルチューン。
アコギがいいアクセントになっていて、じっくりと聞かせてくれます。
サビにおける洋平の熱唱も歌詞の壮大さを感じさせてくれる。

9.Wanna Get Out
中華風なギターのイントロ~Aメロのラップと曲の世界へと引き込む構成が印象的。
以降はその雰囲気を全く感じさせないエモーショナルなサウンドなのもグッド。
開放的なサビで歌い上げる洋平の歌唱も聞いているだけで爽快。
バックで掻き鳴らされるギターとドラムの掛け合いにも注目。

 

10.This Is Teenage
タイトル通り、若さが表現されたロックナンバー。
サビ手前の小気味いいギターフレーズ、伸びやかなサビが印象的。
ピアノも曲の雰囲気作りに上手く貢献しているのが見事。
ラスト前で半音上がるサビやポップな勢いに満ちたアウトロは聞きどころ。

 

11.Plus Altra
彼らの持ち味である美メロを活かした壮大なロックバラード。
力強いドラムと大サビのギターが生み出す壮大さは圧巻の一言。
これからの決意が描かれた歌詞も含め、前進を感じさせる1曲。

 

  • まとめ

 

今作をもって新たな段階へと踏み出した[Alexandros]。
まだまだ彼らはやってくれそう―。

そう確信せずにはいられない一枚となりました。

 

 

Me No Do Karate.【通常盤】

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あかねさす少女 8話 -シリアスカの変化-

希望のある世界で生きる明日架と希望のない世界から来たシリアスカ。

二人の対比が印象的な話でした。

 

 

  • 明日架とシリアスカ

実家の味噌屋を継ぎたいと考えている明日架ですが、父に反対されてしまいました。

それを聞いていたシリアスカは自由に生きてほしいと言います。

味噌屋を継ぐ、明日架自身が決めたことではあるんですけど・・・

実際に自分ちの味噌の味を途絶えさせたくないと想いも言っているわけで。

 

ただ、希望がない世界から来たシリアスカにとっては、環境に縛られない進路を選んでほしいと感じたんでしょうね。

広い意味で自由に生きてほしいってことなんだと思います。

いろんな選択肢があるからこそ、もっと広い視野を持ってもいいんじゃない?

弟を探していろんな世界を飛び回らざるを得ないシリアスカは明日架の世界を羨ましくも感じているんだろうなぁ。

 

  • そんな世界でも助けにいくシリアスカ

自分が住んでいた世界を希望がないと言っていたんですが。

ラストで問題が起きた時は明日架との会話を中断してでも自分の世界に戻っていました。

明日架たちの世界を見て、少しでも希望を見いだせたらと感じるようになったんでしょうね。

最初は刺々しかったシリアスカの変化をここでも感じさせるような描写が印象的です。

 

  • まとめ

コミカルな日常描写のAパート、明日架とシリアスカによる会話シーンのBパート・・・

急展開なラストに向けての描き方が印象的でした。
特にシリアスカも交えた日常描写は見ているだけで微笑ましいものがあります。
これまでに積み上げてきたシリアスカとの距離感を感じさせることで何かが起きたシリアスカの世界へと渡る構成はお見事と言うべきか。
ここに来て面白くなってきただけに、次回がどんな展開になるのか気になるところ。

 

ゾンビランドサガ 7話 -トラウマを乗り越えて-

現代のアイドル活動を受け入れられない純子とステージに向けて練習を続ける愛。

6話同様、二人の姿が対照的に描かれていました。

 

  • 純子

握手会といったファンサービスをやる現代のアイドルに疑問を感じ、愛と対立したままの純子。

部屋に籠ってから出てこないのを見るに、その溝が深まっているのを感じます。

そんな純子ですが、幸太郎の言葉に背中を押されたようで。

元々は信念を貫いたアイドル活動をしていたからこそ、ここで逃げたくないと感じたんでしょうね。

今のアイドル活動で自分に出来ること(雷を怖がる愛のサポート)を全力でやりきっていたのが印象的。

ステージに臨む前の力強いセリフからもその想いを感じ取ることが出来ました。

 

ステージに向けて誰よりも必死に練習を続ける愛ですが・・・
それだけじゃなく、自分の中にある「雷に対するトラウマ」と戦っていたからでもあると思います。
サガロックフェスのステージを乗り切って今の自分に勝ちたい、そんな気持ちから練習を続けたんだろうなぁ。
ライブ中に雷への恐怖心からしゃがみこんでしまったけど、純子に支えられながらも歌い切ったことで逃げずに立ち向かえていたのがよかった。
 
  • ライブシーン
7話のキモともいえるライブシーン、純子と愛が支えあう展開がとにかく熱かったですね。
信念を貫いたアイドルとして活動した純子が雷への恐怖心に震える愛をサポートしてライブを成功させる・・・
さくらやサキたちも同じ想いで一つになったステージ、見ている側にも本気が伝わるものでした。
トラウマになった雷を使った演出もゾンビアイドル・フランシュシュならではのパフォーマンスも印象的。
このシーンこそ愛がトラウマを乗り越えた瞬間だなと思うとグッと来ました。
 

まとめ

サガロックフェスでの熱いライブシーンや純子が愛を支える姿もあって、前半の集大成ともいえる話でした。

後半もゾンビアイドルらしく活動していくのでしょうか。

個人的にはさくらのことを知っている風な人物の存在が気になっているのですが・・・

1話で軽トラを運転していた人物じゃないですよね(^^;

 

 

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乃木坂46「帰り道は遠回りしたくなる」-新しい旅立ちへの希望と今いる場所に対する恋しさ-

 個人的にこれぞ正統派アイドルだと感じている乃木坂46

そんな彼女たちの新曲「帰り道は遠回りしたくなる」は美しいサウンドと儚い歌声が絶妙にマッチした、正統派のアイドルポップスです。

 

  • 帰り道は遠回りしたくなる

アコースティックギターとピアノ、ストリングスの音色が美しく響くミディアム・アイドルポップ。

乃木坂らしい清楚さと儚さが前面に押し出されている印象で、いつも以上に透明な歌声が生きていると感じました。

程よいテンポの楽曲がそれをより引き立てていることで切なさを含ませたのも上手いなと。

昨年の「いつかできるから今日できる」にも近い路線ではあるものの、正統派アイドル・乃木坂46の魅力をしっかりと堪能できるのではないでしょうか。

 

 歌詞は新しく一歩を踏み出す時に感じる希望と今までいた場所を思う気持ちが混じり合う心の葛藤が描かれています。

新しい一歩は希望に満ちていると同時に、別れが来ることも意味しているんですよね。

今まで過ごした場所での思い出や一緒の時間を過ごした仲間…

その場所を離れてしまうのは寂しいけど、次のステップでも頑張りたい。

単に別れの寂しさを歌ってるのではなく、踏み出す一歩への希望も感じられました。

しんみりと来るメロディと透明感のある儚げな歌唱がそれを引き立ててますね。

 

まとめ

乃木坂46らしい儚さで卒業への希望と寂しさを歌い上げた「帰り道は遠回りしたくなる」。

心に響く良質のアイドルポップだと思います。

乃木坂46 『帰り道は遠回りしたくなる』 - YouTube

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「No Music No Life Question」企画 参加者一覧 その2

当ブログでやってる「No Music No Life Question」企画。

最近になって参加者が増えてきたので新たに参加者一覧を作りました。以降の参加者の方はこの記事に追加させていただきます。

 

参加者一覧

 

ロッキン・ライフさん(@rockkinlife)→http://sinario19.com/『/その他/自己紹介っぽい記事/』

 

れのんさん(@hotori_lp)→http://www.renolog.info/entry/2018/12/17/174647

 

今野よーよーさん(@yoyo0616)→https://ameblo.jp/yoyo0616/entry-12432649543.html

 

ゆ♨さん(@Rock_U5)→https://rock-u5.hatenablog.jp/entry/2019/02/12/121950

 

akiさん(@aki-kiako)→

「No Music No Life Question」 akiさん - 宇宙への行き方

 

オールドマンさん(@abx-old-child)→

自分語り2019 - オール浪漫's

 

ノベルさん(@otakatohe)→「No Music No Life Question」企画に参加してみた | ノベルにはアイデンティティしかない

 

deamuさん(@need_utopia_1st)→【特別編】「No Music No Life Question」企画に参加しました! : Soul Inspiration

 

ちづるさん(@ariachizuru)→https://ariachizuru.com/nomusic-nolife-question-2673/amp

 

マーさん(@kazeno_yukue)https://kazeno-yukue.com/nomusicnolife-question/

 

ちゃんさきさん(@sub_k51cat)→https://musicbank.hatenablog.com/entry/2020/12/21/190007

 
yataroさん
 
PGクロネルさん(@pgkuroneru)→「No Music No Life Question」 - pgkuroneru blog
 
 

UNISON SQUARE GARDEN「Chatch up, latency」-遅れを取り戻せ-

2018年第二弾となるユニゾンのシングル。

爽やかさが印象的なパワーポップの「Chatch up, latency」をはじめ、アコースティックギターとカズーの音色に癒される「たらればわたがし」に攻撃的なサウンドと歌詞が突き刺さる「ここで会ったがけもの道」と三者三様の楽曲揃いでした。

 

 全曲レビュー 

1.Chatch up, latency(アニメ「風が強く吹いている」OP主題歌)

風のように駆け抜けていくギターサウンドが心地よい、ユニゾン流のパワーポップ

つま弾く様なイントロのリフから一気に駆け出すメロディへの展開にグッと掴まれます。

キャッチーな楽曲でありながら、聞かせることを忘れない演奏もたまりません。

間奏におけるドラム、ギター、ベースの掛け合いが魅せるテクニカルな演奏にも注目して聞いてほしいところ。

短い部分ではありますが、バンド系アーティストならではの聞きどころがあるのはうれしい。

サビのコーラスもあってか、ユニゾンのアップナンバーでもっとも爽快感に満ちているのではないでしょうか。

 

伸びやかさが魅力的な斎藤宏介のボーカルも健在で、今回の楽曲はいつも以上にマッチしている印象を受けました。

間奏後ではワントーン下げてみたりと、歌の表現力も増しているのが伺えます。

全体的にユニゾンらしさ全開ではありましたが、バンドの進化も感じさせる曲と言える仕上がりでした。

 

2.たらればわたがし

オーガニックさを感じさせるアコースティックギターの音色に思わずリラックスしてしまう、オシャレなナンバー。

ボサノヴァアレンジでゆったりとした楽曲はカフェで流れてそうな雰囲気です。

間奏で入ってくるカズーの音色にも耳を奪われる仕上がり。

「わたがしにして食べちゃうから」という微笑ましいフレーズも含め、優しさに満ちていました。

ニゾンの曲にしては珍しく、癒し系ナンバーと言えるのではないでしょうか。

 

3.ここで会ったがけもの道

攻撃的なサウンドと歌詞の鋭さにユニゾンらしさを感じるロックナンバー。

Aメロの力強いリズム、間奏で掻き鳴らされるギターサウンドが実に痛快。

間奏が終わった後の感情的に語るような歌唱から「不届き者 であえ であえ 成敗! 成敗!」とテンポよく歌い上げる展開からも耳が離せません。

3分と短くても強烈な印象を与えてくれます。

 

まとめ

どの楽曲も存在感が抜群なんですが、最近の好みに照らし合わせると「たらればわたがし」を推したいですね。

カフェミュージックにも通ずる心地よさや空気感が漂っていて、いい意味でらしくない曲だなと感じました。

バンド系アーティストの楽曲でインストバージョンを聞いてみたいと思ったのは初めてかもしれません。

ニゾンらしい王道のパワーポップ「Chatch up, latency」と鋭さで圧倒する「ここで会ったがけもの道」も良曲なので一聴の価値はありかと。

 


UNISON SQUARE GARDEN「Catch up, latency」ショートver.

2018年10月ベストソング5選

秋と言えば豊作のイメージが強い季節ですが。
音楽においてもそれは変わらないようで。
今年の10月は稀に見る豊作月だったと感じています。
いつものように次点曲含めて10曲を選びましたが、正直かなり悩みまして。
次点曲も含め、レベルの高い曲が揃ったんじゃないでしょうか。

というわけで、2018年10月のベストソングはこんな感じになりました。

 

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