高知より愛を込めて

高知から音楽(J-POPメイン) やグルメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

ALEXANDROS「Sleepless in Brooklyn」-どこまでも強くなりたい-

洋楽の雰囲気も取り込んだスタイリッシュな楽曲が心地いい。
新たなドロスの一面を垣間見ることが出来ました。
 
  • 全体的な感想

前作「EXIST!」から二年ぶりとなる[ALEXANDROS]のアルバム。

7枚目の本作は海外で制作を行い、より洗練さを増したサウンドを実現した1枚となっています。

 

1曲目の「LAST MINUTE」から楽曲の切れ味がよく、非常にスタイリッシュな雰囲気を感じさせてくれました。

アルバム全体に渡ってそれを漂わせており、「KABUTO」や「MILK」といったラウドロック寄りのナンバーと美しいメロディが際立つ「ハナウタ」、「Your Song」などの楽曲が違和感なくまとまっているのは見事というべきか。

J-ROCK、J-POP的でありながら洋楽的でもある作風が本作の特徴です。

 

何より、前作で感じられたバンドの強さを本作ではこの点で表現しているんですよね。

バンド名変更やPVの騒動、「ワタリドリ」のイメージが強くなってしまった状況・・・

このままでは終わらないー。

そんな強い決意が洋楽的要素を取り込んだアルバムの作風に影響しているのではないでしょうか。

様々な困難を乗り越えてきたからこその素直なメッセージも歌詞から伝わってくるようにしているのが印象的。

Encore Tracks扱いの「明日、また」がラストに来る流れもしっかりと活きています。

今のドロスが持っている魅力と振り幅の広さも改めて実感できる、新たな名盤と言える作品が誕生しました。

 

  • 全曲レビュー

 1.LAST MINUTE

浮遊感に満ちたイントロから一転、オシャレなサウンドを聞かせる1曲。

力強くも美しいギターサウンドは聞いていて心地いいものとなっており、サビに自然な高揚感を生み出しているのが印象的。

歌詞にある「あなたに出逢えたら 心が騒ぐでしょう」という感情をそのまま表現しているのが素晴らしい。

 

2.アルペジオ

繊細でエモーショナルなギターサウンドが印象的なロックナンバー。

ギターが鳴らすアルペジオは軽快でありながら心に響くものがあります。

嘘をつけないし、ありのままでいてほしい気持ちが歌われた歌詞も印象的。

イントロや間奏で聞かせる叫びがその気持ちをより引き立てているように感じました。

 

3.Mosquite Bite

イントロや間奏で聞かせる鋭いギターリフ、アウトロの展開から初期の雰囲気を感じずにいられない硬派なロックナンバー。

特に、少しずつ音が厚みを増していく間奏は圧巻の一言。

「誰かの言葉が傷を抉っても蚊が刺すくらいのもの」という歌詞の力強さも含め、今のドロスの勢いがそのまま表れた1曲。

 

4.I Don't Believe In You

歪んだシンセを上手く取り込んだハードロックナンバー。

自信過剰とも取れる歌詞、攻撃的なサウンドは聞いていて実に痛快。

Cメロで加速する展開、間奏におけるシンセ音連打もその印象を確かなものにしています。 

 

5.ハナウタ/[ALEXANDRIOS]×最果タヒ

ドロス初となる小林武史プロデュース&外部作詞によるミドルナンバー。
春の穏やかな空気をイメージしたメロディが印象的でありながら、エモーショナルさを残したギターサウンドを聞かせてくれます。
ストリングスやピアノのアレンジもあって、王道J-POPの風格を感じさせる仕上がり。

特にギターを鳴らしてからの間奏が秀逸で、電車の走行音を上手く曲に溶け込ませてるのが見事。
イントロのギターも「city」を彷彿とさせてくれるもので個人的にニヤリ。

 

6.PARTY IS OVER

ゆったりとしたテンポで刻むドラムが心地いい1曲。 

やや低めに聞かせる洋平の歌唱、サビのギターサウンドによってそれが増幅されています。

スタイリッシュなギターサウンドを聞かせる間奏は圧巻の箇所なのでじっくりと聞いてほしいところです。

 

7.MILK

ラップ調の歌唱や一定のリズム・メロディラインが印象的な、ドロス流のミクスチャーロック。 

シンプルでありながら攻撃的で、ギターサウンドの良さを一番感じやすい楽曲だと感じます。

透明なシンセサウンドをアクセントにした間奏もオシャレさに満ちている印象。

何より、鋭いギターサウンドの生み出すヒリヒリ感がたまりません。

 

8.Spit!

ゴリゴリとうねるギターサウンドとベースラインがシンプルにカッコいいロックナンバー。 

攻撃的な歌詞の雰囲気やサビの吹っ切れた感に圧倒されてしまいました。

それでいて洗練さも感じさせているのがこのアルバムらしい。 

 

9.KABUTO

歪んだギターサウンドがカッコいいロックナンバー。
攻めた歌詞はドロスらしさに満ちていながらも、硬派なサウンドからバンドの新境地を感じさせてくれます。
美しい展開の間奏も含め、「お前を興奮させてやる」というフレーズにふさわしい1曲。

今のドロスが自信に満ちていることが伺えました。

 

10.FISH TACOS PARTY

フィッシュタコスパティーの楽しい雰囲気をそのまま楽曲にした軽快なポップミュージック。

ギターのカラフルな音色とEDM要素を含んだイントロにグッと掴まれます。

洋平の歌唱にも軽快さが出ていて、本当に楽しいパーティーなんだなってのを聞き手に印象付けてくれます。

初期のアルバムにありそうなふざけた曲名もドロスらしい。

 

11.Your Song

自らが作り上げた曲への想いを歌った、壮大なロックバラード。

ドロスの持ち味でもある美しいメロディが最大限に引き出されており、繊細なギターサウンドが際立つ1曲。

いつまでも歌ってもらえる曲であるように・・・

そんなメッセージを込めた歌詞も優しい楽曲だからこそ心に響きます。 


12.SNOW SOUND

90年代前半サウンドを髣髴とさせるアレンジが印象的なドロス流ウインターソング。
シンセの懐かしい音色で冬の切なさと美しさを表現した冬の名曲となっています。

力強く繊細なリズムを刻むドラム、サビで聞かせる裏声が印象的な洋平の歌唱・・・
冬という季節を一つの曲で表現しているのが見事です。
特に、雪が降る様子をイメージさせるサビのメロディと歌唱は圧巻の一言。
歌詞の通り、「例えるなら白い音」と言える曲になりました。
 
シンプルな楽曲の展開もポイント。
J-POPの王道である「Aメロ→Bメロ→サビ」の構成、これが良さを最大限に引き出しているんじゃないでしょうか。
あえてシンプルな楽曲にすることで誰にでも馴染みやすい仕上がりとなりました。
サビは聞いていると口ずさみたくなってくるほどにキャッチー。

 

13.明日、また

誰かを越えようとする意志や泣きじゃくる時が来ても笑うことで強く在りたい・・・
そんな力強い思いを歌い上げたドロスらしさ全開のギターロック。
軽快で跳ねるようなメロディがその想いを増幅させています。
サビに入る手前のBメロで「Run away」のメロディラインを取り入れているのも印象的。
さらに前へと進み続けるドロスの決意を含め、アルバムのラストに相応しい1曲。

 

  • まとめ

バンドとして表現したい音楽を突き詰めた、その結果が本作だと感じました。
硬派なロックサウンドで攻めまくる「MILK」、「Spit!」、「KABUTO」を連続で聞かせる構成は海外制作におけるいい影響の表れではないでしょうか。
どこまでも高みを目指すドロスだからこそ作り上げることができた彼らの新たなロックアルバムです。
Sleepless in Brooklyn(初回限定盤A)(Blu-ray付)

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