高知の片隅でひっそりとJ-POPを語る

高知から音楽(J-POPメイン) やアニメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

艦これ 2016年秋イベ「発令! 艦隊作戦第三法」雑感

11月18日から12月9日まで艦これの秋イベが行われていたので、ざっと振り返りたいと思います。
f:id:utyuneko:20161216175640j:image

  • E-1 本土近海諸島補給線
昨年秋に実装され、お馴染みとなった輸送作戦マップですね。
輸送ゲージを破壊すればいいので乙作戦で攻略しました。

f:id:utyuneko:20161215234509j:image
ボスは潜水棲姫。よって、対潜攻撃力の高い五十鈴、朝霜を起用。
私の戦力ではちょっと不安がありましたが、何とかクリア。

f:id:utyuneko:20161215234516j:image
突破報酬は「三式戦 飛燕一型丁」。
既に持っている飛燕の上位種なのでありがたく頂きました。

  • E-2 本土沖
E-1を乙でクリアした自信からか、ここも乙で行くことに。
しかし、ラスダンで何度もゲージを破壊出来ないため丙に下げて攻略。
乙と同じく二航戦ルートを使用したので、すんなりクリア。
無理は禁物だなと感じましたね…
もっとも、ギミック解除や山風掘りがあるのでこれで良かったわけですが。

  • E-3 本土沖太平洋上
本イベント初の連合艦隊マップ。
ここはボスも連合艦隊で来るため、総勢24隻の砲撃戦となりました。
丙で攻略したのとギミック解除したため、そんなに強くはなかったですね。
ギミック解除が厄介な点を除けば、スムーズに攻略出来た海域です。

なお、ボスは水母水姫。
水母棲姫と比べると影が薄いように感じました…
見た目はこちらが好みなんですが。
f:id:utyuneko:20161215234450j:image

クリア報酬は初のフランス艦となるコマンダン・テスト。
アイオワ以降、流暢な発音が重視されてるように思いますね。
今回のコマンダン・テストもフランス語の流暢さが印象的。
f:id:utyuneko:20161215234558j:image

  • E-4 MS諸島北部
輸送と殲滅の二段階作戦マップ。
今回のE-4は間違いなく、2016年のイベントで最難関と言えるマップではないでしょうか。
丙なので空母おばさん率いる連合艦隊は大したことがなかったんですが…
道中の撤退率が輸送、殲滅ともに非常に高いんですね。
ボスまでに必ずヲ級(たこ焼き艦載機)と戦わなければいけないわけで。
特に輸送作戦はドラム缶を積んでる関係でやり過ごすことだけを考えました。
最初は戦艦を入れていたけど、二巡するのが嫌で空母二隻(烈風各2装備)にするほどです。
その作戦が上手く行ったのか、輸送作戦は何とかクリア。

続く殲滅作戦も撤退率の高いものでした。
戦艦や空母、駆逐艦による編成の6戦ルートで攻略したのですが、ヲ級改マスやら空母おばさんからの空襲で大破撤退が頻発。
何度かやってようやく空母おばさんと戦える感じでした。
クリアした時は二度と行きたくないと思ったくらいの難易度です。

幸い、狙っていた親潮、風雲、早霜が攻略中にドロップ。
ここで掘りをしなくて済んだのが救いです…
あと、秋月型の有り難さを改めて感じました。

  • E-5 MS諸島 B環礁沖
2016年秋イベの最終海域ですね。
スタート地点からボスまでがかなり離れており攻略不可能かと思われるんですが…
初登場となるスタート地点移動ギミックを解除すれば、真ん中付近に新たなスタート地点が出現。
周辺の敵を殲滅しつつ、攻め込んでいくマップなんでしょうか。
丙だと条件が緩いので、手早く解除してボスに行けました。


f:id:utyuneko:20161215234611j:image
ボスは深海海月姫
ダイソンやら駆逐古姫を含む連合艦隊を組んでおり、春イベE-7を彷彿とさせます。
装甲破砕ギミックも解除してたため、合計8回でラスダンに。
そのラスダンも北上さんが夜戦連撃で深海海月姫を沈めてゲージ破壊。


f:id:utyuneko:20161215234628j:image
サラトガもお迎えし、イベント全海域をクリアです。

  • 山風・朝風掘り
イベントクリア後は恒例となる新艦娘掘り。
一番の狙い目は白露型の新キャラ・山風。
なかなか出ずに気力がなくなりそうにもなったけど、約30回ほどで来てくれました。
その他、春風、磯風も。

続く朝風は最初のS勝利でお迎え。
攻略中含め通算10回目くらいでしょうか。
念願のプリンツも掘り中に来ました。

まとめ

ボスの装甲を下げるギミック解除。
今回はスタート地点にも似たようなギミックが仕組まれていたり、別の海域にもあるなど作業的に感じる面が目立ちました。
ただ、解除すれば装甲が下がっているなと感じたので手間に見合う感じではありますが。
基地航空隊も出撃数が決められており、より考えた運用が必要なのはよかったなと。
私はほとんど防空に回してましたが(^^;

何はともあれ、今回のイベントも満足のいく結果となりました。
頑張ってくれた艦娘たちに感謝です。

桑田佳祐「君への手紙」-君へと伝えたいこと-

桑田佳祐の熱い思いが詰まった「手紙」と言える4曲。

1.君への手紙
アコギのストロークによるイントロと優しいメロディが印象的なロッカバラード。
キーボードの優しい音色と相まって、より心に響いてきます。
人生における大切なこと(出会いと別れの繰り返しなど)を歌った歌詞も素晴らしい。
桑田さんの味わい深い歌唱だからこそ、そのメッセージが伝わってくる。
人生ってのはこういうものだとまっすぐな想いがこもった1曲。

2.悪戯されて
自身が影響を受けた歌謡曲の良さを伝えたい・・・
彼らしいエッセンスも交えて作られた歌謡ナンバー。
桑田さんの妖艶な歌唱が何とも言えないムード感を演出しています。
謡曲を愛する桑田佳祐だからこそ出来る、本気の歌謡曲

3.あなたの夢を見ています
失恋した儚さを明るいメロディに託したポップナンバー。
打ち込みサウンドの軽快なリズムや冬らしい鈴の音色が印象的。
サビにおける「ライラ」のリフレインも失恋の儚さを上手く演出しています。
失恋ソングでありながら、どこか心が温まってくる。

4.メンチカツ・ブルース
アコギを掻き鳴らしながら歌い上げる、桑田節全開のブルース。
メンチカツを食べられてしまった怒りや下ネタをコミカルに歌っています。
そのやりたい放題感が潔さに繋がっていて見事。
シンプルなアコギの響きも味わいがあります。

まとめ

4曲とも桑田さんの伝えたい想いが詰まっています。
人生における出会いと別れを大切にしてほしい、歌謡曲の良さなど・・・
シングルでありながら、しっかりとメッセージが高い仕上がりとなりました。

Alexandros「EXIST!」-確かな存在感とバンドの決意-

全体的な感想

[Alexandros]の6thアルバムとなる「EXIST!」。
今まで以上の勢いに満ちた楽曲からドロスの本気が伺える仕上がりです。
ギターロックを軸に、ポップス、パンク、エレクトロ、ヒップホップ、シューゲイザーなど・・・
様々なジャンルを貪欲に取り込んだサウンドで楽しませてくれました。

ピアノとギターサウンドで月の輝きを表現した美しいメロディの「ムーンソング」。
ヒップホップのリズムと鋭いギターリフが攻撃的でカッコいい「Kaiju」。
浮遊するピアノの音色ただただに美しさを感じる「O2」。
UKロックとシティポップのオシャレさがたまらない「Feel like」。
鋭いギターサウンドに圧倒される「Buzz Off!」。
硬派なロックからパンクテイストへの転調がたまらない「クソッタレな貴様らへ」。
ミドルテンポの王道サウンドが彼らにしては新鮮な「今まで君が泣いた分取り戻そう」。

ドロスのアルバム史上、もっともバリエーションに富んだ楽曲が揃っています。
これは高みを目指す川上洋平の決意がそのまま表れた結果なんでしょうね。
どの楽曲も高みを目指したいという感情に満ちていました。
新しい壁を歓迎し、乗り越えたい想いの「NEW WALL」で締めくくっているのがその表れ。
困難な壁を乗り越えてこそ、自分たちの存在を確かなものにすることが出来る―。
アルバムに散りばめられた様々なタイプの楽曲は彼らが乗り越えてきた壁そのものではないでしょうか。
今までを振り返りながらも、さらに先へと進んでいく。
バンドの決意と覚悟がより明確になった一枚と言えます。

以下、全曲レビュー


1.ムーンソング
ピアノの音色をアクセントにしたギターロック。
月の輝きを表現した美しいメロディがたまりません。
Bメロ後半で盛り上がってくる演奏、ラストの軽快なリズムも聞きどころ。
自ら月に成り上がってやるという強気な歌詞にドロスらしさを感じます。

2.kaiju
ヒップホップのリズムと早口で捲し立てる歌唱、乾いたギターサウンドが攻撃的なナンバー。
自らの人生にこれでいいのか?と問いかけてくる歌詞は聞く者の心に突き刺さってきます。
棘のある言葉が多いながらも、思わず考えさせられるメッセージ性に満ちた一曲。

3.Girl A
イントロの駆け抜けるシンセと重厚なバンドサウンドが印象的。
Aメロや間奏のドラムとベースが生み出す重苦しい雰囲気に圧倒されます。
掻き鳴らされるギターサウンド、力強いベース、重く鳴らされるドラムによる音の洪水は圧巻の一言。

4.Claw
初期衝動の勢いがそのまま表れたロックナンバー。
攻めるギターサウンド、カウントダウンありとやりたいようにやってる印象。
一転してサビではしっかりとしたメロディを聞かせてくれます。
そのギャップがたまらないですね。

5.O2
酸素って曲名だけあり、澄んだ空気感を表現した美しいサウンドに引き込まれる。
優しく語りかけるような歌唱と歌詞が心に沁みてきます。
ピアノとシンセを中心としたサウンドも必聴。

6.Feel like
シンセサウンドがオシャレで、洋楽の空気を感じずにいられないポップナンバー。
軽快なドラムのリズム、サビのリズミカルな歌唱、ハンドクラップ音・・・
これらは聞いていると楽しくなってきます。
オアシスなどUKロックの要素を取り入れた洗練されたサウンドがたまらない。

7.Aoyama
東京の青山を連想させるかのようなシティポップ。
小気味いいギターリフ、テクニカルな間奏がたまりません。
辛辣なメッセージを含む歌詞とのギャップも印象的。


8.Nawe,Nawe
ストリングスを導入した美しくも力強いロックアンセム。
キーボードの奥行あるサウンドがその美しさを増幅させています。
高音を活かして伸びやかに歌い上げるサビも圧巻。
思わず合唱したくなるような1曲です。
悲しみを乗り越えたから何も恐れるものはないと歌った歌詞もドロスらしい強さに満ちている。


9.Buzz Off!
鋭いギターサウンドが圧倒的にカッコいいロックナンバー。
サビ後半の盛り上がり、語りを入れた二番も聞きどころです。
ラストに向けての演奏も圧巻ですね。
特に、ギター同士の掛け合いは息を呑むほど。

10.クソッタレな貴様らへ
イントロの硬派なギターサウンドからパンクテイストへ転調する展開が印象的。
乾いたバンドサウンドはカッコいいの一言。
USロック調に転調する後半部分も圧巻。
これまでを振り返る歌詞もあってか、バンドのこれからの決意を感じさせますね。

11.Swan
ダブステップを意識した打ち込みとピアノ主体のイントロがオシャレ。
サビに向けて疾走感を増していく展開は聞いているだけでワクワクを感じさせてくれます。
それを増幅させるかのように、曲中で動と静を表現している点も注目。
穏やかなAメロ、尖ったギターサウンドが突き刺さるサビ・・・
メロディの良さを曲の持つ二面性で感じさせてるのが見事。
猟奇的ながらも、愛というテーマに向き合った歌詞もメロディを引き立てています。
ギターの掛け合いがカッコいい間奏、サビの最後で攻めてくるドラムの演奏にも注目。


12.I want u to love me
チープなシンセの音色が印象的なロックナンバー。
目まぐるしく変化する間奏からアウトロにかけての展開は圧巻の一言。
へヴィーなギターリフ、タッピング奏法、民族音楽っぽいコーラス・・・
一曲の中で見られるいろんな表情がたまりません。
表現力の高さにも注目して聞いてほしいところ。

13.今まで君が泣いた分取り戻そう
ストリングスを取り入れた、壮大なミドルバラード。
ミスチルスピッツなどの王道と言えるサウンドを意識しているのが印象的。
かなりJ-POPよりなんですが、かえって新鮮に感じます。
普遍的なラブソングに仕上がった歌詞も含めて。

14.NEW WALL
ストリングスの壮大な響きと駆け抜けていくバンドサウンドが気持ちいいロックナンバー。
シンプルで爽やかなメロディでありながらも力強さを感じました。
新たな壁にぶつかってもそれを乗り越えて行きたい―。
そんな想いがうたわれているからなんでしょうか。
サビのリフレインや「最高(愛しき)わが人生」という歌詞にそれが表れています。
困難も含めて人生を楽しむ、一番を目指す彼ららしいメッセージが込められた楽曲です。

まとめ

バンドが乗り越えて来た壁のように様々な表情を見せる楽曲たち。
覚悟とこれからの決意、これまでの想いが込められているように感じました。
既存の枠に捉われず、前へ進むドロスの姿勢が表れた名盤です。

評価:★★★★★

EXIST!(初回限定盤A)(DVD付)

EXIST!(初回限定盤A)(DVD付)

音楽的雑感「長く聞き続けられる音楽とは?」

最近、音楽を聞いていて思うことが。
長く聞き続けているアーティストって決まっているように感じます。
それぞれに共通点があるんじゃないかと思い、考えてみました。

  • 1.親しみやすいメロディ
やはり、これに尽きますね。
どれだけメロディが格好よく感じたり、独特の世界観を持った音楽だったとしても。
メロディそのものが取っつき難ければ意味がないと思うんですよね。
要するに、誰にでもすんなり良さを感じてもらえるメロディであることが大事。
キャッチーかつポップなメロディとでも言いましょうか。

それを如実に感じられるのがスピッツの楽曲たち。
デビュー時から変わらず、キャッチーなロックサウンドを鳴らし続けています。
歌詞にひねくれた感はあるけど、最新作の「醒めない」までポップで親しみやすい曲ばかり。

また、[Alexandros]もキャッチーなメロディを聞かせてくれます。
UKロックの影響を受けたバンドサウンドながら、ポップさもしっかり感じさせてくれます。
最新作の「EXIST!」はバンドの勢いがそのまま表れた傑作です。

  • 2.歌詞のメッセージが明確
少し聞いただけで伝わってくるメッセージ性…
実は意外に大事なんですね。
ガツンと来るからこそ、何度も聞きたくなる。
歌詞カードを見ずとも歌詞が入り込んで来ます。

高橋優さんの楽曲がまさにそんな感じ。
現実を見据えた歌詞と心に訴えかける歌唱もあり、説得力があります。

  • 3.アーティスト自身の個性(魅力)が出ている
一回聞いただけで「○○らしい曲」と感じられる曲…
楽曲や歌詞でそれを実感出来ると長いこと聞きたくなります。
それだけ印象に残ったわけでもありますからね。
スピッツアジカンの楽曲でそれを凄く感じます。
最近だとRADWIMPSの「前前前世」が歌詞、メロディともにRADらしさが出ていたかと。

ただ、あまりにも濃すぎると自己満足の世界に感じてしまうことも。
上坂すみれさんの1stアルバムを例にあげますが。
シングルがアニメ主題歌でキャッチーかつ中毒性があるなと感じて。
アルバムも聞いてみたいと思い、楽しみにしていたんです。
でも、アルバムを聞いてみると彼女のキャラクターがかなり出過ぎていたんですよね。
個性的と言えるんでしょうけど、おいてけぼりにされてる感が半端なかったです(^^;
何度も聞くうちにクセになって来ましたが。

・まとめ

キャッチーさ、伝わってくる歌詞、アーティストらしさ。
この3つが長く聞き続けているアーティストの曲に共通している点です。
これらはもちろんのこと、聞きやすいのが重要なんでしょうね。
耳が心地よく感じるって大切です。

私がポップの良さを重視している理由

ちょっと雑感的なものを書いてみました。
題して「ポップの良さを重視している理由」です。

なぜポップの良さを重視するのか?

私が曲の良さを判断する上で大きな要因となるのが「とっつきやすさ」なんですね。
アーティストらしさが発揮された曲でも、聞きにくいとそれだけであまり聞かなくなります(^^;
聞きやすいってのは音楽を聞く者としては意外に大切なんですよ。
私がポップの良さを重視している理由を以下にまとめてみました。

  • 1.単純に心地良さを感じたい
メロディがポップだとすごく聞きやすいんですけど。
その大きな要因が心地よさだと思うんですよね。
ギターリフやベースラインだったり、ドラムのリズムなど。
これらがいいリズムを奏でていると聞いていて気持ちがいいんです。
ロックやパンク、エレクトロニカやフォーク。はたまたアニソンでも・・・
その要素が入っていれば何度でも聞きたくなってしまいます。
最近だと星野源さんの「YELLOW DANCER」がまさにそう。
ブラックミュージックをポップに昇華した、リズム感のいい楽曲が満載。
聞いていて楽しくなってきます。

  • 2.親しみやすいメロディになっている
どのジャンルでもポップの良さを感じられると聞きやすいのは上で書いたんですが。
その場合、親しみやすいメロディになっていることが多いんですね。
一回聞いただけで「この曲いいな」と思うことが出来る、キャッチーさが重要。
それでいて何度も聞けるメロディの良さも兼ね備えているとなおいいかと。
個人的には、スピッツの「ロビンソン」がそれに該当します。
シンプルかつ良質なメロディラインが秀逸。

まとめ

なぜポップさを重視するようになったのか改めて考えてみたのですが・・・
やはり、聞いた時の心地良さが大きいんでしょうね。
バラードでもリフやドラムのリズムが良ければ何度でも聞いてしまいますし。
自分にとって、音楽のポップさはなくてはならないものだなと改めて感じました。

Champagne「Schwarzenegger」 -伝えたいメッセージが明確になった、全力投球のロックアルバム-

バンドが全力で想いをぶつけた彼らの最高傑作。

全体的な感想

[Champagne]の3rdアルバムとなる「Schwarzenegger」。
前作よりもさらに力強さとキレを増した楽曲が揃っていました。

UKロックをベースとしたサウンドは変わらないものの、より研ぎ澄まされています。
ライブで盛り上がること必至のロックナンバーやしっとりと聞かせるバラード・・・
サウンドの幅も広がっているように感じ、ソングライティング力の向上も伺えました。
バンドアンサンブルも強靭かつポップになっていて、聞き応えがあります。
尖ったギターリフ、うねるベース、力強いドラムのビート。
全ての音がしっかりと響いてくるのです。
生半可な作品にはしたくないという彼らの想いを再び感じられました。
「一緒に歌ってくれ
世界のどんなバンドよりも
俺達のことを愛してくれ」
(from Pa Pa Pa Pa Pa)
こんな歌詞を書けるのも、相当の自信があるからなんでしょうね。
常に全力の[Champagne]らしさが炸裂した13曲が揃っているアルバムです。

特に、今作はバラードナンバーの良さが冴えわたっています。
シンプルながらも、アコギとエレキギターが美しい旋律を織り成す「spy」やUKロックテイストを取り入れたドラムのリズムが印象的な「12/26以降の年末ソング」など、より進化を遂げていました。
今の彼らが持つ勢いはロックナンバーのみに留まらず、バラードにも反映されているのです。

もちろん、ロックナンバーも負けていません。
特に、リード曲「Waitress,Waitress!」は彼らの新たなスタンダードとなりそうです。
ラテンフレーバーを取り入れたギターリフとドラムのリズムがとにかくカッコいい仕上がり。
間奏におけるジャズっぽい展開も印象的で、新しい彼らを感じられる1曲となっています。
語りが入っていたのも遊び心を感じさせる。

歌詞に関しても変化を感じることが出来ます。
「言え」で言いたいことを言っていくと決意したのか、遠慮なく想いをぶつけているように感じました。
その中でも「Pa Pa Pa Pa Pa」はバンドの伝えたいメッセージがそのまま伝わって来ます。
自らの欲望と口ばかりで何もしない奴らへの怒りを攻撃的なメロディに乗せて歌う。
痛快でありながら、衝動的な勢いに満ちた曲と言えるでしょう。

まとめ

またも前作を超えてしまった[Champagne]のアルバム。
歌詞も含め、彼らの想いと勢いを感じられる1枚に仕上がっています。
アルバムとしての完成度も前作以上と断言できる、彼らの最高傑作。

Schwarzenegger *通常盤CDのみ

Schwarzenegger *通常盤CDのみ

2016年10月 ベストトラック7選

ツイッターで呟いてる楽曲感想のまとめ的な記事として更新している「よく聞いた楽曲○選」。
あまりタイトルがしっくり来ないので、10月分より「ベストトラック○選」に変更します。

今月は以下の10曲を選定しました。
では、どうぞ。

2016年10月度 ベストトラック


二胡の音色がオリエンタルな雰囲気を感じさせるポップナンバー。
サビの軽快なリズムに思わず手拍子をしたくなってしまいます。
適度な疾走感や間奏の小気味いいギターフレーズもあって、聞いていると心地よい。
 「YELLOW DANCER」で感じられたブラックミュージックの要素を敢えて薄め、純粋なポップスに仕上げている印象。
誰でも楽しめるイエローミュージックです。

マイナー調でありながら透明感のあるギターサウンドが印象的。
間奏のベースソロから感じる渋さ、どこか歌謡曲の雰囲気漂うメロディラインに聞き入ってしまいます。
特に、間奏の入り方は絶妙の一言。
二番目のBメロ後からラストまで、聞き手を逃さない作りになっていて見事。
現代社会を歌ったように取れる歌詞も突き刺さって来ますね。

シンセのキラキラしたサウンドと軽快なリズムがたまらない。
サビの風を感じられる疾走感も印象的。
この曲で表現したいのは恐らく風なんだろうなと思わずにはいられません。
歌詞に描かれている「あの子」がその象徴かと。
曲の持つキラキラ感が逆に儚さを演出しているように思います。
サカナクション史上、もっとも輝いてる一曲。

  • [Alexaodros]「Feel Like」
シンセサウンドがオシャレでどこか洋楽の空気を感じさせるポップナンバー。
軽快なドラムのリズム、ハンドクラップの音は聞いていると楽しくなってきます。
オアシスなどUKロックの要素を取り入れた洗練さがたまりません。
11月のアルバムも期待出来そうです。

  • MONOEYES「Get Up」
夕暮れ時をイメージした哀愁漂うメロディと力強いギターサウンドにグッと来るロックナンバー。「立ち上がれ」と語りかけるサビや前向きな歌詞が背中を押してくれます。ゆったりとしたドラムのリズムは心地いい仕上がりながら歌詞のメッセージを引き立ててくれます。

新たなスタートを切ったハイスタ自身の決意とも取れる歌詞が印象的。
それを感じさせる力強いギターサウンドとドラムのビートに引き込まれます。
ハモりが気持ちいいコーラス、駆け抜けていくメロディと言ったハイスタらしい要素は健在。
シンプルでありながら、ギターのテクニカルな演奏も楽しませてくれます。
ハイスタの復帰を確かなものとするに相応しい一曲。

自分は何のために存在するのか…
自問自答しながらも、前へ進む想いが描かれた歌詞が印象的。
ピアノと打ち込みによるエレクトロサウンド、オートチューンで加工された米津さんのボーカルによって歌詞のメッセージを引き立てています。
今の時代に感じやすい迷いをサウンドと歌詞で上手く表現したのが見事。
中田ヤスタカらしく、洗練されたピアノエレクトロに仕上がりました。

  • 米津玄師「LOSER」
スタイリッシュなギターサウンドが耳に残るポップチューン。
自分の現状を変えるために行動していこうと歌った歌詞も心に響きます。
小気味いいメロディラインに乗せて歌うことでそのメッセージをダイレクトに伝えている印象。
米津玄師さんの声も好みですね。

アイリッシュ民謡を彷彿とさせるサウンドとマーチングバンドのリズムに引き込まれるポップソング。
葛藤しながらも手を差しのべようとする気持ちを描いた歌詞が印象的。
現実を見据え、ある種の覚悟も感じさせます。
サビで展開されるマーチングバンドのリズムがそれを物語っているのでしょう。
彼らの新たな一歩が垣間見える1曲。

  • 松田聖子「薔薇のように咲いて 桜のように散って」
儚いほど美しいピアノの音色が印象的なバラード。
シンプルながらもメロディを大切にした楽曲に心を奪われました。
サビの歌い出し「ルリラルルリラ」や歌詞の言葉選びも楽曲の持つ儚さを最大限に引き出しています。
松田聖子さんの歌唱によって、それがより際立ったと言いますか。
2016年、もっとも美しい1曲。

砂の塔【初回限定盤】

砂の塔【初回限定盤】