これまでの作品以上に洋楽寄りの作風が印象的。
変化を恐れず突き進むワンオクの決意を感じずにはいられませんでした。
全体的な感想
2017年1月発売の「Ambitions」から二年ぶりとなった本作。
打ち込みを多用した楽曲の多さが物語っているように、ロックの枠を超えた一枚となっています。
R&Bを彷彿とさせるような美しさのミドルナンバー「Letting Go」やスタジアムアンセム的なコーラスが映える「Push Back」、サビの力強いビートと伸びやかな歌唱による壮大さが聞いていて気持ちいい「Giants」を始め、大胆な路線変更でより洗練されたサウンドに仕上がっていると感じました。
Takaの歌唱についてもじっくりと聞かせることを意識し、力強くかつ繊細に歌っているのです。
その変化こそが世界を意識して活動するワンオクの覚悟や決意となってアルバムに表れているのでしょう。
英語詞メインとなった中でもわずかに残る日本語詞からも彼らの本気を伺うことが出来ます。
向こう岸にはまだ見えぬ未知の陽(Eye of the Storm)
ただ自分らしくありたい ありのままで(Stand Out Fit In)
昨日も明日も越えて 更にそのもっと先へ(Head High)
止まることなく走り続けて この先に待つどんな苦難どんな試練も(Push Back)
何かを失えば また何かを手にする(Wasted Night)
道なき道を進み 目指す場所へ(Change)
自分にとって未知なるものや新しいことって誰でも不安を感じると思います。
初めてのことに挑戦するのであれば、困難な壁に突き当たることもあるわけで。
それでも、まだ知らない自分の可能性に挑戦してその先を見たいー。
大胆に路線を変えたことで着いてこれなくなるリスナーが出ると思いますが、それすらも恐れないバンドの決意が歌詞やサウンドからも伝わってきます。
どんな反応があろうとも受け入れるー。
アルバム発売後に賛否両論を巻き起こすかもしれない、それも見据えた上での覚悟が表れています。
ワンオクの強さが本物だと改めて実感せざるを得ないアルバムとなりました。
まとめ
ここまで突き詰めた結果、ワンオク史上もっとも洋楽寄りの作風となった「Eye of the Storm」。
初期のラウドロックとはずいぶん変わった印象を受けますが、同時に変化することの大切さもアルバム全体で表現してくれたのが良かったかなと。
変わりたいなら本気で覚悟を決めることー。
そんなメッセージを投げかけられた気がしました。
Eye of the Storm by ONE OK ROCK on Spotify