高知の片隅でひっそりとJ-POPを語る

高知から音楽(J-POPメイン) やアニメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

川崎鷹也「魔法の絨毯」に思うこと

去年辺りから話題になっている川崎鷹也さんの「魔法の絨毯」。

自分にはこれと言って何もないけど大切な人を守りたいー。

そんな気持ちをアコースティックギターのシンプルなメロディに乗せて歌ったミドルナンバーとなっていて、多くの人の心を掴んでいます。

アコースティックギターだけのサウンド星野源さんを彷彿とさせる歌声もあって耳に残りやすいんですよね。

サウンド面ではむしろ好みだし、意外と聞いてるんですよ。

 

でも、一言だけ。

歌詞には全く共感できませんでした。

恋愛系の歌詞ってのもあるけど、いろいろ突っ込みたい点があって…

歌詞だけは聞くたびに引っ掛かっていたんです。

 

何もないのに相手を守れるの?

「お金もないし 力もないし 地位も名誉もないけど 君のことを離したくないんだ」

人は内面が良ければ好かれると言います。この曲の主人公も人間的には素晴らしいものがあるのでしょう。

でも、実際生きていく上でお金やら力がないといざと言う時に大切な人を守れないのでは?って思うんですよ。

守りたい気持ちが誰よりもあるのは伝わってくるんだけど、想いだけじゃどうしようもないこともあるわけで。

何も出来なければ厳しい世の中に押し潰されてしまうのではと心配になります。

 

そもそも、この主人公の「絶対に君を守り抜く!」という自信はどこから出てくるのでしょうか?

自分に自信を持って生きるのは前向きになってる証拠だし、大切な人を守るためならいいことだと思います。

でも、この曲の主人公は必要以上に自信過剰なのではって気がしました。

「何もない自分だけど君を守ってみせる」、気持ちだけは本物なんでしょうけど、いざ現実を直視せざるを得ない時はどうするのか…

何もないために大切な人に迷惑をかけてしまったらと申し訳ない気持ちになってその自信を失ってしまいそうな気がしてなりません。

 

結局は世の中を生きていくためには仕事をして稼ぐ力が必要なんですよ。

「君を守りたい」って気持ちだけで相手を守っていけるなら楽なもの。

ある意味で強い人だと感じながら、現実離れした歌詞だなぁと聞くたびに思うのです。

魔法の絨毯 - song by Takaya Kawasaki | Spotify