2018年ベストソング20選
西城秀樹氏の訃報、安室奈美恵の引退など音楽的にもいろんな出来事があった2018年。
皆さんにとっても様々なことがあったのではないかと思います。
そんな今年は平成最後の年でもあって。
例年通り、いろいろな曲を聞いてきました。
Spotifyプレミアムの導入で手にしづらかったアルバムや曲も聞きやすくなり、昨年よりは充実していたのかなと。
前置きはさておき、今年も総括の時期がやってまいりました。
第1弾は「2018年ベストソング20選」と題し、今年発売された曲の中から個人的なベスト20曲をランキング形式でご紹介。
対象期間は12月19日発売分までとなってます。
さて、今年はどんな曲が入ってるのでしょうか。
20位から順に見ていきましょう。
2018年ベストソング20選
20位.青と夏/Mrs.GREEN APPLE
今年の夏を彩る1曲といえば、まずこの曲が浮かんでくるってくらい印象深い楽曲。
夏の爽やかさを表現した開放的なギターサウンド、ところどころに入る夏らしい効果音(ひぐらしの鳴き声、風鈴の音色、花火の音)が夏らしさを感じさせるギターロックになっています。
歌詞を含め、「全力で夏を楽しもう」って気持ちが全体から伝わってくるんですよね。
同時に今を必死で生きようというメッセージも感じさせると言いますか。
儚さも含んだ楽曲が心を打つ、2018年を代表するサマーソング。
19位.Bule Moon/SPiCYSOL
爽やかなギターサウンドと力強いドラムのビートが印象的なシティポップ。
シンプルに心地いいグルーヴで自然と身を委ねたくなってしまいます。
間奏のギターソロも味わい深いものがあるように感じました。
遠距離恋愛のもどかしさを歌った歌詞によってそれらが上手く引き立っているなと。
気になるバンドなので、今後チェックしていきたいところ。
SPiCYSOL "Blue Moon" [Official Video]
18位.VOICE/Nulbarich
オシャレさ全開のグルーヴが魅力的なNulbarich。
本楽曲はゆったりとしたリズムに身を委ねたくなる心地よさに満ちています。
柔らかい秋の日差しをイメージしたJQの歌声は思わず聞き入ってしまうほど。
英語と日本語を織り交ぜた歌詞も程よいリズム感を生み出していると言いますか。
Nulbarich – VOICE (Official Music Video)
東京の日常を切り取った歌詞とオシャレなサウンド・・・
二つが絶妙にマッチし、まるで魔法のトンネルを抜けた後のように歌詞の情景が浮かんでくるポップナンバー。
アコースティックギターのアルペジオとウッドベースの響きがシンプルに心地いいんですよね。
洗練された都市の空気もそのまま伝わる、極上のオシャレソング。
16位.闘う戦士(もの)たちへ愛をこめて/サザンオールスターズ
サラリーマンたちの悲哀を堂々と歌い上げた、サザンらしい歌謡ロック。
エスニック風味の効いたイントロ、ギターの小気味いいリフが印象に残ります。
サビで聞かせる桑田佳祐の歌唱も歌詞に描かれた想いを最大限に伝えているのかなと。
「しんどいね 生存競争は」と大変さを肯定する歌詞も含め、現代を生きる全ての人に捧げる応援歌ではないでしょうか。
コント的に音程を狂わせる箇所のコミカルさなど遊び心も忘れてないのが個人的にポイント。
サザンオールスターズ – 闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて(Full ver.)
15位.Catch up, latency/UNISON SQUARE GARDEN
イントロから感じさせるギターの疾走感がユニゾンらしいギターロック。
3月の「春が来てぼくら」も新しい一面が見れてよかったけど、やはり王道サウンドに惹かれてしまいますね。
サビの伸びやかさが生み出すキャッチーさはもちろん、スリリングな展開の間奏も必聴。
14位.アルペジオ/[ALEXANDROS]
叫びにも似たコーラスから入るイントロが壮大さも感じさせるロックナンバー。
ギターが鳴らすアルペジオは軽快でありながらどこかエモーショナル感に満ちている印象。
そんなメロディが嘘をつけないし、ありのままでいてほしい気持ちが歌われた歌詞の感情を明確にしています。
イントロや間奏で聞かせる叫びがその気持ちをより引き立てているように感じました。
13位.Play A Love SONG/宇多田ヒカル
打ち込みによるリズム、ピアノの程よい旋律が心地いいポップナンバー。
シンセの浮遊感、ラストのゴスペル隊のコーラスもあって壮大さを感じずにいられません。
悲しみを忘れて好きだと想いたい気持ちが描かれた歌詞は前向きでありながら、メロディとのギャップを感じさせるのが宇多田らしい。
確実に刻むリズムが生きるエネルギーに満ちた、今の宇多田を象徴する1曲。
12位.ファンファーレ/sumika
闇を抜け出して迎えに行くー。
そう決意する主人公の強さを歌った、非常に前向きなピアノロック。
ピアノが跳ねるように鳴り響くメロディやギターのカッティングでその感情を表現しているのが見事。
本当に希望が満ち溢れているんだなと想像してしまいます。
開放感に満ちたサビの気持ちよさ、テンポよくリズムを刻むドラムも聞いていて楽しくなってくる。
楽曲面でも聞く者を楽しませているのが伺える1曲で、鳴り響くファンファーレそのものと言っていいくらい。
ゴージャズなビッグバンドジャズをバックに歌い上げる椎名林檎と宮本浩次。
極端とも言える二人の歌唱が絶妙に混ざり合い、圧巻のジャズポップと言える仕上がりとなりました。
妖艶で囁くような林檎の歌唱、魂の叫びとも取れる宮本浩次の歌唱が織りなすハーモニー。
それが表現しているのはまさしく獣ゆく細道と言えるのでは。
ストリングスやホーンの優雅さ、ピアノの心地いいメロディラインも印象的。
素朴なメロディから90年代J-POPの雰囲気を感じさせるポップナンバー。
サビの清涼感が実に夏らしく、ここだけでも引き込まれます。
それを魅力的にしているのがひと夏の恋心を歌った歌詞ではないでしょうか。
あの頃の想いを懐かしさに満ちたメロディに託した、儚い夏のラブソングです・・・
あいみょん - マリーゴールド【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
9位.All The Stars/Kendrick Lamar,SZA
重厚なトラックによる浮遊感、シザの圧倒的な歌唱力が聞く者を引き込んでいく1曲。
それがサビの壮大なメロディに乗っかった瞬間、心を奪われてしまいます。
ケンドリックの鋭いラップも相まって、両者の歌声が持つ表現力に圧倒されました。
8位.808/Suchmos
Suchmosらしいグルーヴ感が全方向に発揮されたナンバー。
バンドサウンドの一体感は聞いていて心地よく、ギターとベースのうねりにドラムのリズム、キーボードのオシャレな音色、そしてDJによるスクラッチ音と全てに存在感があります。
特に、独自の世界観を生み出している間奏は圧巻の一言。
スリリングな展開はもちろん、スクラッチ音すらもグルーヴに溶け込ましているのが素晴らしい。
Suchmos "808" (Official Music Video)
7位.Stand By You/Official髭男dism
EDM要素も取り入れた、髭男の新境地とも言えるピアノポップ。
スリリングなメロディラインとサビのアンセム感が実にたまりません。
小気味いいギターリフとリズム、サビ前で韻を踏む歌詞の語感、ハンドクラップは聞いていて心地いい仕上がり。
「息を切らしていく」の箇所においては呼吸でリズムを取っているのも斬新。
今年イチオシのアンセムナンバーとなりました。
Official髭男dism - Stand By You[Official Video]
6位.Change/ONE OK ROCK
人はいつでも変われるー。
変化することへの前向きな感情を真っ直ぐに歌い上げたワンオク流のパワーポップ。
今までの路線を大きく変え、カントリー調の楽曲に挑戦しているのがその表れでしょう。
それでいて壮大さはそのままに、サビの力強いギターサウンドも健在なのがバンドの強さを感じさせます。
変化を恐れないワンオクだからこそ、歌うことが出来た1曲だと思います。
ONE OK ROCK: Change [OFFICIAL VIDEO]
5位.Pop Virus/星野源
打ち込み音による一定のリズムを刻むビートがR&B、ヒップホップ要素も感じさせるミディアムナンバー。
オシャレなメロディラインでありながら、それを突き破るように鳴り響くノイジーなシンセサウンドを見事に調和させてるのが印象的。
ゆったりとしたキーボードのメロディから漂うジャズの雰囲気もたまらない。
凄く実験的なんですが、ここまで突き詰めたポップミュージックになっているのは星野源ならではかと。
星野源 - Pop Virus【MV】/ Gen Hoshino - Pop Virus
4位.Lemon/米津玄師
大切な人がいなくなった悲しみを受け入れ、存在を支えに前へと進む・・・
悲しむ感情だけでなく、前向きに進みたい気持ちも歌われたミディアムナンバー。
それを感じさせるのがヒップホップのトラックによるリズムを軸としたメロディではないでしょうか。
適度なテンポ感が生まれているのが見事で、聞いていても暗さを感じにくいんですよね。
コミカルさを含んだ「ウェッ」という効果音の存在、エモーショナルなギターサウンドが印象的なサビもあって、何回も聞いてしまいました。
3位.It's Not Living (If It's Not With You)/THE 1975
リバーヴの効いたドラム、ギターの鋭い高音が80年代サウンドのような懐かしさを感じさせる1曲。
壮大さも含んだコーラスが印象的なサビのアンセム感、Cメロのリズミカルさにもグッときます。
良質のロックを奏でている印象なんですが、歌詞は薬物依存症の恐ろしさを歌ったものでして。
「血管はボロボロ」、「汗が止まらないし、足が言うことをきかない」などのフレーズが聞く者に刺さってきます。
薬物の恐ろしさを改めて感じずにいられません。
1曲の中で様々な表情を見せる展開が印象的なポップナンバー。
マリンバの軽快で爽やかな音色のイントロ、そこから走り出して疾走感が増す1番の展開がとにかくキャッチー。
「恋」を彷彿とさせるメロディラインなんですが、意外とドラムが複雑だったりもするわけで。
2番の展開も耳が離せないと言いますか。
メロディラインは変わらないのに、打ち込み主体のリズムによるトラックがインパクト抜群。
微妙にテンポアップしたサビもスリリングさを増しているのが見事。
「POP VIRUS」で感じる実験的要素の片鱗をこの時点で見せつけられたように感じました。
光が差し込むような弾き語りからキャッチーなラストへの展開も希望に満ちているような、聞いていて前向きになれます。
何より、閉塞感に満ちた世の中を明るくしたいと歌った歌詞が目まぐるしく変化する楽曲の魅力を引き立てているようで。
嫌なことも吹っ飛ぶほどのインパクトを与える、それが星野源なりの「アイデア」なんでしょう。
星野源 - アイデア【Music Video】/ Gen Hoshino - IDEA
1位.Flamingo/米津玄師
ヒップホップと歌謡曲・演歌の絶妙なさじ加減・・・
どう考えてもマッチしそうにない音楽を見事に融合させた、米津玄師による新時代のニューミュージック。
ファンキーなリズムを刻むトラック、韻を踏んだ歌詞の語感が心地よさを感じさせます。
「チェッチェッチェ」や「ッラ」はもちろん、二番目に入る前の「ああああ、あ、はい」も楽曲の一部に溶け込ましているのが見事というべきか。
それ以上にCメロが圧巻の一言で。
ファンキーなリズムは続いたままなのに演歌のこぶしを効かせて歌い上げているのにはビックリしました。
ボイスパーカッションも取り入れてR&B要素も漂っており、いろいろ混じり合って新しいものが生まれている印象。
このインパクトが個人的に大きく、2018年ベストソング1位とさせていただきました。
まとめ
例年通り、メロディで選んだのに変わりはないですが。
今年はグルーヴ感も重視していたのではと自分でも感じました。
音楽を聞くうえで心地よさを求めているのは前からのことだけど、ここ最近は楽曲に漂うグルーヴに惹かれることが多くなりまして。
それが反映された結果なのかな、とも。
そんなこんなで2018年もいい曲に出会うことが出来ました。
来年も変わらずに聞いていきたいところですね。