Suchmos「FIRST CHOICE LAST STANCE」 -より魅せる音楽を作る-
「THE KIDS」という傑作を完成させた彼ら。
自主レーベル第一弾に相応しく、1枚と新たな決意を感じさせる1枚となりました。
レベールをイメージさせるタイトルになっているのもその表れなんでしょうか。
楽曲レビュー
1.WIPER
彼らの持ち味である楽曲のグルーヴ感。
それをより深化させ、聞き手を魅了するナンバーに仕上がっています。
乾いたギターによるリフとジャムセッションを意識したドラム、一定のグルーヴを刻むベース音が実に心地いいんですね。
特に、ゆったりながらもスクラッチ音やキーボードの音使いでスリリングに聞かせる間奏は圧巻の一言。
歌詞の語感といい、リズムに身を委ねたくなってきます。
今の自分たちには恐れるものはないと歌った歌詞も印象的でメロディと共に想いが伝わってきました。
「THE KIDS」を経たSuchmosの強さがそのまま表れているといっても過言ではないでしょう。
2.OVERSTAND
打ち寄せる波をイメージしたキーボードの音色が心にしんみりと来る、アンビエントな1曲。
夕暮れ時のビーチを思い浮かばせてくれるような、何とも言えない哀愁を生み出しています。
ドラムとベースの刻むグルーヴも波音のような心地よさがあり、聞いていて気持ちがいいですね。
ラストのコーラスは思わず口ずさみたくなってしまうと言いますか。
自分と向き合いながらも一歩ずつ前へと進んでいきたい気持ちを描いた歌詞も印象的。
誰でももがきながら生きていく、どこか人間臭さも感じました。
まとめ
グルーヴィーに魅せる「WIPER」、キーボードのアンビンエントな音色が心地いい「OVERSTAND」。
二曲とも雰囲気が違う楽曲でありながら、Suchmosの魅力と新たな決意を感じさせてくれました。
自主レーベルにて新たなスタートを切ったこともあり、これからが楽しみで仕方ありません。