高知の片隅でひっそりとJ-POPを語る

高知から音楽(J-POPメイン) やアニメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

マカロニえんぴつ「たましいの居場所 EP」 -ワクワクしながら生きるって必要-

アルバム「ハッピーエンドへの期待は」の完成度、「なんでもないよ、」がストリーミングにおいてロングヒットを続けるマカロニえんぴつ。

そんな彼らの今を感じさせる4曲を楽しめました。全曲マカえんらしさ全開なのは素晴らしいなと。

 

1.たましいの居場所

爽やかで明るいけど味わい深さを感じさせるメロディ、鋭いギターサウンドが効いたロックナンバー。

マカえんらしい違和感のない転調とピアノの音色を活かした楽曲は安定の良さがあります。

全体的に漂う爽やかさとサビの良質なJ-POP味を感じさせる味わい深いメロディも相まって、聞き手の心をしっかり掴む曲になっているのはお見事というべきか。

ロックバンドらしくギターサウンドの鋭さを押し出したサウンドアプローチにも注目して聞いてほしいところ。

 

先の見えない未来でもワクワク感を持って生きたいと歌った歌詞も印象的。
昨今の世界的な情勢、経済情勢は見ていると不安に苛まれてしまいそうだけど、そんな時でもワクワクする気持ちは持ち続けていたいー。

鋭くエッジの効いたギターサウンドとピアノの爽やかなフレーズがその前向きさを増幅させているようでした。

明るさを感じさせるメロディ、歌詞は必聴です。

 

2.星が泳ぐ

ギターとピアノが絡み合うサウンドやマカえんらしい転調を繰り返す構成、サビの美しいメロディに引き込まれるロックナンバー。

やるせなさを歌った歌詞とエネルギッシュだけど作り込まれた楽曲は見事にマッチしている印象。

2番目のAメロで落ち着いたピアノの音色を加えることで微妙に雰囲気を変えてきたり、間奏後のCメロに転調を入れてくるなど印象に残る箇所があります。

このEPに収録されている4曲の中ではシンプルにストレートな曲であるものの、君がいないことに対するやるせなさを歌った歌詞のメッセージをしっかりと伝えてくれました。

 

3.街中華☆超愛

マカロニえんぴつと言えば大胆でありながら違和感のない転調をさらっと入れてくるのが魅力だと感じているんですが。

この「街中華☆超愛」は、その魅力を楽曲全体で表現した非常にトリッキーさを感じさせるロックナンバー。

ロックバンドらしいカッコよさに満ちたギターサウンドはもちろん、中国語を意識した言葉で街中華への愛を歌い上げた歌詞が印象的。

一見するとコミカルなナンバーに感じられるんだけど、ノイジーなギターサウンドや攻めたメロディによってすごく聞き応えのある1曲に仕上がりました。

目まぐるしく変化する曲調、一つ一つの音のフレーズの存在感はまるでインストナンバーを聞いているかのような感覚を味わえます。

 

4.僕らは夢の中

フォークミュージックの持つ哀愁をイメージした素朴なメロディが心に響くミディアムナンバー。

自分たちがロックバンドを結成して音楽と向き合う意味は何か、それを歌いつつ両親に対する想いを歌った歌詞はどこか暖かさを感じずにいられません。

特に、サビのメロディが素朴で優しい仕上がりなんですよね。

シンガロングしたくなるほどの魅力があると言いますか、聞いているだけで心に染み渡ってきました。

 

まとめ

大胆な転調や楽曲の存在感はもちろん、優しさも感じさせてくれた今回のEP。

アルバムで表現したマカえんらしさをさらに凝縮した1枚となりました。

 

Official髭男dism「ミックスナッツ EP」 -周りに擬態しながらでも生きていく覚悟-

ジャズのグルーヴを感じさせるスリリングなナンバー「ミックスナッツ」を軸に、表情やメッセージの異なる楽曲が楽しめる今回のEP。

ヒゲダンの今をしっかりと伝えてくれるものでした。

 

1.ミックスナッツ(アニメ「SPY×FAMILY」OPテーマ)

ジャズのグルーヴを感じさせるピアノやベースラインに引き込まれるイントロ、スリリングなメロディがカッコいいポップナンバー。

Bメロまでの程よい緊張感からキャッチーさ全開のサビに移行する瞬間は圧倒的な存在感に満ちています。

演奏テクニックとグルーヴ感を押し出したAメロ~Bメロを経てのサビが解放感に満ちていて本当に素晴らしい。

緊張感と馴染みやすさのバランスが絶妙なさじ加減となっていて、複雑でもあるし分かりやすくもある曲なんですよね。

 

歌詞はナッツ類(木の実)に混じるピーナッツ(落花生)がナッツ類のフリをしながら生きていく姿を描いています。

アーニャが大好きなピーナッツを題材にしながらも、多数派の中で擬態して生きている少数派の人々の葛藤や覚悟も描いているのが見事と言うべきか。

多数派になりきれなくて不安を感じたり、あるいはミスしたり、成り行きに任せたり・・・

多くの人が共感できるような歌詞が多い中で、少数派の人々に寄り添ったメッセージを伝えているのが個人的にいいものだなと。

 

2.Anarchy

無機質感の漂う打ち込みサウンドによるグルーヴが印象的なポップナンバー。

全体的に感じる軽やかなリズムは心地よさを感じさせるんだけど、クールさも同居させたことで心に渦巻く感情をしっかり伝えてくれるものとなっています。

混沌とした雰囲気のAメロ~Bメロ、そこから開放的なメロディのサビに入る構成も素晴らしいと言うか。

不満だらけの現状から抜け出したい気持ちが歌われているんですが、それを歌詞だけでなく曲でも表現しているのが見事なんですよね。

二番目のサビ~間奏~ラストサビの流れも個人的に圧巻で。

鬱屈とした感情が爆発しそうなヒリヒリ感に満ちた演奏を聞かせる間奏、それを経て爽快感が増したラストサビはこの曲一番の聞き所ではないかなと。

優等生イメージの強いヒゲダンが打ち出した新境地、改めて感じました。

 

3.Choral A

シンプルなリズムとJ-POPらしい良質のメロディが印象的なポップナンバー。

グルーヴ感を押し出した表題曲と違い、馴染みやすいシンプルさを感じさせるメロディを強調した仕上がりになっています。

イントロなどで鳴り響くパーカッションの音色、随所に入る伸びやかなホーンサウンドのおかげで色鮮やかなイメージになっているんですよね。
サビの王道を意識したメロディラインが特に秀逸で、「ヒゲダンが王道ポップスを作るとしたらこんな感じなのでは?」という理想をしっかりと実現している印象。

その分グルーヴ感は抑えめで物足りなさを感じるものの、いい意味でそう思わせてくれるのがヒゲダンだなぁと。

 

4.破顔

落ち着いたバーで流れていそうなR&Bをイメージしたミディアムナンバー。

思わず身を委ねて聞きたくなるほどのゆったりとしたリズム、夜のしっとりムードを感じさせる甘いピアノの音色・・・

何と言いますか、すごくムーディなんですよね。

それでいてサビを含めて落ち着いたグルーヴとなっているあたり、しっかりとヒゲダンの曲として完成している点もポイント。

夕暮れ時の街を舞台にしたストーリーで日常の些細な出来事に対する感謝を歌った歌詞も印象的。

「街の誰そ彼の人生の 無数の美しさに途方に暮れる」というフレーズは黄昏時とかけて人生模様を表現しているのが見事。

 

まとめ

2022年上半期のヒゲダンをギュッと凝縮した4曲を堪能できました。

表題曲の「ミックスナッツ」にかけて、様々なメッセージ・タイプの違う楽曲で魅力を伝えてくれたのが良かったですね。

EPでありながら、コンセプトがしっかりした密度の濃い1枚と言えるでしょう。

これからの活動も楽しみでなりません。

ミックスナッツEP - Single by Official HIGE DANdism | Spotify

2022年5月ベストソング5選

4月から楽しんでいる「あつまれどうぶつの森」の島クリエイトが楽しく、このブログを書く時間がなかなか取れないです・・・

ゲーム内でやることを決め、適度にやっていくブログの形にしてブログの時間も取るようにしたいですね。

 

というわけで、5月のベストソングも決まりました。

 

2022年5月ベストソング5選

・M八七/米津玄師

壮大で美しいメロディ、力強くも優しさを感じさせるビートが背中を押してくれるポップナンバー。

全体的に重厚さを感じさせる仕上がりになっているんですけど、単に重低音を効かせただけで終わらず曲の壮大さを引き出しているのが見事。

ヒーローの強さを「痛みを知るただ一人であれ」と表現した歌詞とのマッチ具合は特に素晴らしく、痛みを抱えながらも戦うヒーローの存在をしっかり肯定しています。

2番のBメロから間奏~Cメロへの転調も違和感のない構成となっていて、聞き手を自然に惹きつけてくれるんですよね。

同じくヒーローをテーマにした「ピースサイン」が5年前になるんですが、ヒーローならではの心の痛みを歌えるようになった表現力がすごいと感じた1曲です。

M八七 - song by Kenshi Yonezu | Spotify

 

ダンスホール/Mrs.GREEN APPLE

自分の人生の主役は自分自身だー。

この世界をダンスホールに例えて、主体的に楽しんでいこうと歌った前向きなポップナンバー。

テンポを落としたダンスミュージックのようなビートが心地よく、随所で入ってくるホーンサウンドも相まって非常に爽やかで解放的な曲となっています。

特に、リズム感を意識した大森元貴の歌唱はグッと引き込まれました。

持ち味である伸びやかさはそのままなんだけど、そこにリズムの良さも加味しているんですよね。

歌詞のポジティブさ、歌唱の存在感を含めて新生ミセスを実感するに相応しい曲と言えるでしょう。

 

・Grow Old With Me/SHE'S

多幸感に満ち溢れた軽やかなピアノのメロディ、爽やかさを感じさせるホーンサウンドが印象的なポップナンバー。

サビの高揚感と言いますか、シンガロングしたくなるような解放感はシンプルに引き込まれる仕上がり。

程よいテンポでリズムを刻むドラムもあって、手拍子までしたくなるほど。

これからの未来を二人でよりよいものにしようと歌った歌詞の素敵さも秀逸。

 

・Summer Again/TAIKING

ノスタルジーだけど洗練されたメロディが夏の訪れを待ち遠しいものにしてくれるシティポップナンバー。

都会的な雰囲気でありながら懐かしさも感じさせる楽曲は、歌詞に描かれた忘れられない夏の情景とマッチしている印象。

穏やかなグルーヴの生み出す心地よさもポイントで、浜辺に打ち寄せる波のようなイメージになっています。

何も考えず、この楽曲が持つグルーヴに身を委ねながら聞きたい。

 

・PINK/キタニタツヤ

スリリングでスタイリッシュなメロディのカッコよさが印象的なアップナンバー。

鮮やかなピンク色の桜をテーマにした歌詞なんだけど、その実態は狂気に満ちた内容になっているんですよね。

「あの樹の下には×××が埋まっている!」や「あんたの中身のピンクを眺めていたい」など、今までの桜ソングにおける常識をいい意味でぶち壊しています。

どことなく感じるスリリングさがその世界観とすごくマッチしているなと。

3分に満たない曲でありながら、心にしっかりと爪痕を残してくれた1曲です。

 

次点曲

 

・夕、涼しげに/kareru

夏の終わりが近づいた涼しい夕暮れ・・・

その情景を美しいピアノサウンドで表現した1曲。

百日草という季節らしいワードを取り入れた歌詞、儚げだけど引き込まれる魅力を持つ歌声から夏の終わりならではの切なさを感じずにいられません。

言葉で上手く言い表せませんが、作り込まれた世界観にただただ圧倒されました。

 

ETA/米津玄師

重厚さとエレクトロサウンドの浮遊感による音の雰囲気が圧倒的な1曲。

米津さんの儚さと力強さを感じさせるボーカルは触れたら壊れてしまいそうなほどの繊細さを持っていて、いつまでも平穏が続くことを願う歌詞としっかりマッチしています。

2番のBメロからノイジーだけど芸術的な間奏への転調、それを経てのラストサビも圧巻。
ETA - song by Kenshi Yonezu | Spotify

 

・時代遅れのRock'n Roll Band/桑田佳祐 feat.佐野元春,世良公則,Char,野口五郎

王道ロックンロールを感じさせるメロディ、佐野元春ら大御所と桑田さんの歌唱が存在感ある一曲。

渋さ漂うサウンドはシンプルにカッコいい。

自分たちがいなくなった後の未来を憂う歌詞も印象的。
時代遅れのRock'n'Roll Band - song by Keisuke Kuwata feat. Motoharu Sano, Masanori Sera, Char, Goro Noguchi, Keisuke Kuwata | Spotify

 

・I LOVE U/The Chainsmokers

チェンスモらしい洗練されたトラックのクールさ、イントロなどに入ってくる萌えボイスが生み出すインパクトのギャップがたまらないナンバー。

「行け行け団長~」のリズムとトラックのテンポも絶妙にマッチしているのが中毒性を持たせてます。

これは何かのキャラソン?と思わせた次の瞬間から始まるオシャレなサウンドはいつも以上の存在感がありました。

I Love U - song by The Chainsmokers | Spotify

 

・好きだ/YOASOBI

シンプルに「好きだ」という気持ちを歌い上げたポップナンバー。

馴染みやすいJ-POPの良さを感じさせるメロディはキャッチーさを感じさせる仕上がりになっていて、どこか90年代テイストも感じます。

それをYOASOBIらしく打ち込みで表現しており、現代的なシンセサウンドの音色が20年代の音楽だなという印象を与えてくれました。
好きだ - song by YOASOBI | Spotify

 

 

 

2022年4月ベストソング5選

そろそろ上半期のベストソングを決める時期というのに4月のベストソングがようやく決まりました。

既に決まってはいたものの、「あつまれどうぶつの森」の島クリエイトが楽しくて。

それをやっていた結果、ブログの時間が取れなかったのです…

 

というわけで、駆け足気味に4月ベストソングと行きましょう。なお、CDからの先行配信曲は対象外としました。(Official髭男dism「ミックスナッツ」、Uru「それを愛と呼ぶなら」、SEKAI NO OWARI「Habit」など)

 

2022年ベストソング5選

 

・喜劇/星野源

家族をテーマにした、心が暖まるポップソング。

最近の星野源さんらしく、DAWによる打ち込みサウンドのリズムを前面に押し出した曲となっています。

無機質さが出やすいんだけど、家族の暖かさをテーマにしているだけあって優しさを感じさせるのが素晴らしい。

DAWの刻むリズムは心地よさも兼ね備えており、どこかゆったりした雰囲気をただよわせているのもポイント。

「今日は何を食べようか」など、日常的な描写を思わせる歌詞がそれをより増幅させているなと。

喜劇 - song by Gen Hoshino | Spotify

 

・ニュー・マイ・ノーマル/Mrs. GREEN APPLE

ストリングスの音色を取り入れたキャッチーなサビが印象的なロックナンバー。

ポップなメロディは活動休止前と変わらない良さを感じます。

特に、バンドサウンドとシンセが鳴り響く間奏の存在感に引き込まれました。

その力強さはメンバー脱退と約二年のブランクによる影響を感じさせないものと言えるでしょう。

明日を生きていく決意が歌われた歌詞のメッセージも含め、新生ミセスとして新たなスタートを切るに相応しい一曲。

ニュー・マイ・ノーマル - song by Mrs. GREEN APPLE | Spotify

 

・Someday/SOMETIME'S

ギターサウンドの爽やかなメロディ、それを引き立てるホーンアレンジが印象的なポップナンバー。

サビの軽快さは曲の晴れやかさをこれでもかと感じさせてくれます。

間奏における電子音の閉塞感から解放感たっぷりな展開に変わる瞬間は圧巻の一言。

全体的に軽快なメロディと歌詞の前向きさを含め、自然と背中を押してくれる曲になっているのが見事。

Somebody - song by SOMETIME'S | Spotify

 

・FOREVER/SIRUP,Shin Sakiura

風の落ち着いたざわめきをバックに奏でられる爽やかなサウンドと洗練されたトラックがシンプルに心地よいポップナンバー。

トラックのリズムは程よく軽やかで都会的なんだけど、どこか自然の優しさも感じさせる仕上がりとなっています。

それに乗っかるSIRUPのボーカルも非常にクールなもので、単に自然のことだけを考える曲になってないのもポイント。

自然の大切さを表現しながらも、シティポップテイストを効かせた1曲です。

FOREVER - song by SIRUP, Shin Sakiura | Spotify

 

・Playback/SPiCYSOL

ギターの小気味いいフレーズ、落ち着きとカッコいいグルーヴを感じさせるベースライン、ドラムの生み出すリズミカルさ…

これらが織り成すメロディの爽やかさと「playback」のリフレインが離れないサビに引き込まれるポップナンバー。

都会的なサウンドとメロディは彼ららしさ全開で、今回の曲もいい意味で安定していました。

Playback - song by SPiCYSOL | Spotify

 

次点曲

 

・Bam Bam(feat.Ed Sheeran)/Camila Cabello

ラテンの陽気なメロディと軽やかなリズムが心地よいポップナンバー。

カミラとエドの掛け合いから感じる存在感、耳に残りやすいサビは印象的で聞きやすい仕上がり。

サビでリフレインする「Bam Bam」のフレーズが頭から離れない、ラテン音楽ならではの情熱も感じさせる1曲。

Bam Bam (feat. Ed Sheeran) - song by Camila Cabello, Ed Sheeran | Spotify

 

クロノスタシス/BUMP OF CHICKEN

軽やかなリズムとグルーヴ、メロディの優しさが最近のバンプらしさを感じさせるポップナンバー。

迷いながらも前に進みたい気持ちを歌った歌詞は弱さを肯定してきたバンプならではの強さに満ちています。

藤くんの優しい歌唱もどこか暖かい。

クロノスタシス - song by BUMP OF CHICKEN | Spotify

 

・嫌でもね/大橋ちっぽけ

スタイリッシュなリズムとメロディの心地よさがシンプルに良さを感じさせるポップナンバー。

リズミカルで明るい雰囲気の曲なんだけど、失恋の辛さを歌った歌詞から伝わる儚さにギャップを感じます。

「いつまでも塞ぎこんでいたくない」、明るいメロディに仕上げることでそんな前向きさも表現しているのでしょうか。

嫌でもね - song by Chippoke Ohashi | Spotify

 

・i care/Homecomings

ギターを軸とした素朴なバンドサウンド、それをより確かなものにするゆったりめのメロディ…

全体的な優しさが印象的なロックナンバー。

落ち着いた雰囲気のボーカルは楽曲の素朴さをしっかり引き出してくれます。

i care - song by Homecomings | Spotify

 

・One Way feat.YONCE/Ryohu

都会的なトラックとそれに乗っかるラップのリズムが心地よいナンバー。

爽やかで洗練されたメロディとサウンドヒップホップ系が苦手な方でも聞きやすい仕上がり。

ゲスト参加のYONCEの歌唱がよりオシャレさを引き立ててます。

ヒップホップのリズム、シティポップの洗練された雰囲気が程よく融合したポップスと言えるでしょう。

One Way feat. YONCE - song by Ryohu, YONCE | Spotify

 

喜劇

喜劇

SixTONES「わたし(通常盤)」-いつのまにかわたしの心を奪っていく存在、それがSixTONES-

大人びた表現力で人を魅力し続けるSixTONES

今回のシングルに入っている3曲もそれを感じさせてくれるものでした。

 

1.わたし(フジテレビ系月10ドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」挿入歌)

シックな雰囲気を纏ったピアノの音色、それを軸にした美しいメロディが心に入ってくるバラードナンバー。

より大人の色気を増した6人の歌唱は落ち着きに満ちた仕上がりで、聞き手をしっかりと惹きつけてくれます。

ストリングスのノスタルジックな音色も楽曲の良さを増幅させている印象で。

特に、「ありえない」の歌い出しから漂う切ない雰囲気は圧倒的なムードに満ちているのが見事。

「私が私じゃない」と変化に気づき、いつの間にか心を奪われる心境を歌った歌詞の世界観を上手く伝えてくれました。

今までのジャニーズグループと違い、普段は聞かないであろう層を取り込んだSixTONESだからこそ歌える1曲だなと。

そういった意味でも新境地と言ってもいいのではないでしょうか。

 

2.オンガク

聞くことで心を落ち着かせたり、気持ちを高揚させたり・・・

そんな音楽に対する想いを歌ったポップナンバー。

グループの音楽と向き合う姿勢を描いた歌詞が印象的で、大好きだからこそ真剣に考えているんだなと感じました。

ストリングスの穏やかな音色を活かしたサウンドも楽曲に優しさを加えています。

全体的な優しさを感じずにいられない、心が暖まる1曲。
 

3.セピア

君と過ごした楽しい日々の思い出・・・

それが刻まれたセピア色の写真を見つめる切ない感情を歌い上げた、どこか儚いポップナンバー。

アコースティックギターの小気味いいサウンドと打ち込みによる軽やかなビート、ピアノとストリングスの音色が美しくも切ない仕上がり。

セピア色の写真を見つめることで感じてしまった切ない感情を上手く表現している印象です。

メンバーの歌唱も切なさにフォーカスしたものとなっているのが素晴らしい。

 

まとめ

3曲ともSixTONESの表現力がさらに増しているのを伺える完成度となっていました。

カップリング曲もしっかり聞かせてくれるのは個人的に大きいですね。

さらに魅力が増していくであろう、今後の彼らが楽しみです。

https://youtu.be/ha1sXlzixrQ

 

米津玄師「M七八」 -人のために頑張るからこそ抱える痛み-

3曲とも米津さんらしいセンス・世界観に引き込まれる仕上がりでした。

カップリング曲を含めて、いつもこちらの想像を超えてくるのは本当に見事です。

 

1.M八七(映画「シン・ウルトラマン」主題歌)
壮大で美しいメロディ、力強くも優しさを感じさせるビートが背中を押してくれるポップナンバー。

ヒーローの強さを「痛みを知るただ一人であれ」と表現した歌詞は自分よりも人のために頑張るヒーローの姿を肯定しているかのよう。

2番のBメロから間奏~Cメロへの転調も自然な感じで見事な仕上がりで、ラストに向けての盛り上がりを増しているのがポイント。
メロディの美しさと壮大さが目立つ曲ですが、程よい重厚さを漂わせているのも印象的。

この重さが痛みを抱えながらも戦うヒーローの強さを表現しているんじゃないかと感じました。

そう考えると、米津さんの表現力ってすごいんだなと脱帽です。

 

2.POP SONG

中世ヨーロッパの賑やかさとカラフルな世界観をイメージしたメロディが独特のセンスを感じさせるポップナンバー。

サビはキャッチーなんだけど、後半で頻繁に繰り返す転調と不思議な雰囲気を漂わせるメロディが融合したことで聞き手にインパクトを与えているのが見事。

曲を彩る一つ一つのサウンドも表情豊かに仕上がっており、アコーディオンやピアノ、グルーヴを生み出すベース音など思わず耳を奪われてしまいました。

タイトルから抱いたイメージが「カラフルで個性的な曲」なんですが、それに相応しい仕上がり。

ふざけているように感じる歌詞や一番聞きやすいサビを一回しか入れない構成も含め、遊び心が満載の1曲。

 

3.ETA

重厚さとエレクトロサウンドの浮遊感による音の雰囲気が圧倒的な1曲。

タイトルに「ET」とあるように、宇宙空間をイメージした無重力感の漂うサウンドに仕上げているのが凝っている印象。

米津さんの儚さと力強さを感じさせる歌唱、大切な友人に対する想いを伝えられるような平穏がいつまでも続くことを願う歌詞は心に響きます。

このご時世だからこそ、この歌詞が持つ意味をしっかりと胸に刻みたいと感じました。

アウトロに向けてのラスト1分もノイジーでありながら、それを考える時間にさせてくれる余韻を持っているのが素晴らしい。
https://t.co/02tEGef9Z9

 

2022年4月オススメ曲 その2

早くも気温が20度を超えて暑くなって来ました。

熱中症にはなりたくないので、マスクは必要に応じてしていきたいものです。

GWの人出がどのくらいになるのか気になりますが、少しでも経済が回るといいなぁ。

 

遅れ気味ではあるものの、4月のオススメ楽曲レビューをどうぞ。

 

・それを愛と呼ぶなら/Uru

ピアノ主体のサウンドと優しさを感じるメロディ、Uruの透明な歌声が心に響くラブソング。

デビューから変わらない雰囲気の楽曲なんだけど、Uruの歌声が映える仕上がりになっているのはさすが。

ここまでピアノを軸にしたラブソングが多いとマンネリ化してくるんだろうけど、彼女の場合はそれが逆に良さとなってるんですよね。

落ち着いた作風こそUruの魅力なんだろうなと。


それを愛と呼ぶなら - song by Uru | Spotify

 

・Someday/SOMETIME'S

ギターサウンドの爽やかなメロディ、それを引き立てるホーンアレンジが印象的なポップナンバー。

サビの軽快さは曲の晴れやかさをこれでもかと感じさせてくれます。

特に、間奏の電子音が感じさせる閉塞感から解放感たっぷりな展開に変わる瞬間は圧巻。

2022年も良質のポップスを聞かせてくれるに違いない、改めてそう実感しました。
Somebody - song by SOMETIME'S | Spotify

 

クロノスタシス/BUMP OF CHICKEN

ポップさに振り切ったメロディ、力強いバンドサウンドに最近のバンプらしさを感じるナンバー。

ここ数年は楽曲から優しさがにじみ出ているんだけど、今回の「クロノスタシス」もそれは変わらない仕上がりです。

ミドルテンポでありながら、リズムの心地よさが印象的でメロディやサウンドに身を委ねたくなるほど。

藤くんの歌唱から感じる力強さも相変わらずで、安心感があります。

クロノスタシス - song by BUMP OF CHICKEN | Spotify

 

・FOREVER/SIRUP,Shin Sakiura

風の落ち着いたざわめきをバックに奏でられる爽やかなサウンドと洗練されたトラックがシンプルに心地よいポップナンバー。
トラックのリズムは程よく軽やかで都会的なんだけど、どこか自然の優しさも感じさせる仕上がりとなっています。

未来へのメッセージを込めた歌詞も含め、いろいろと考えさせられる1曲。
FOREVER - song by SIRUP, Shin Sakiura | Spotify

 

・灰になって空を舞う/BURNABLE/UNBURNABLE

落ち着いたメロディが春の切なさを感じさせるミドルナンバー。

タイトルやアーティスト名から感じるのは退廃的な雰囲気なんだけど、それを忘れてしまうような引き込まれるメロディと世界観があります。

そう感じるのは桜が咲く頃に思い出す感情を描いた歌詞もあるのでしょう。

灰になって空に舞う - song by BURNABLE/UNBURNABLE | Spotify