20年代最初の1年となった2020年。
何と言ってもコロナウイルスの世界的流行が印象に残っている方も多いのではないでしょうか。
世の中の流れがこの1年ですっかり変わってしまったように感じます。
先行きが不透明な状況の中で危機感を持ちながら日々を過ごしていますが、気持ちだけは前向きに行きたいものですね。
そんな2020年も例年と変わらずいい曲やアルバムに出会えたなと。
まずは今年のベストソングを20曲紹介していきたいと思います。
上半期と同じく順位はつけないスタイルで。
1月から12月までに発表された楽曲から歌詞の前向きさ、楽曲の良さを重視して選んだ20曲はこんな感じになりました。
では、どうぞ。
2020年ベストソング20選
感電/米津玄師
今を全力で楽しみたい気持ちが歌われた前向きなポップナンバー。
ホーンやピアノのサウンドを取り入れたことで今までにないオシャレさに満ちています。
楽曲を支える跳ねたリズム、それを意識した米津さんの歌唱もリズミカルで心地よい。
イントロで聞こえるベルの音、犬と猫の鳴き声といった音のギミックやCメロのスリリングな展開は米津さんの楽曲ならではのインパクトを感じさせてくれる。
「後悔しないように全力で生きたい」というメッセージと共に、私を支えてくれた1曲となりました。
Teenager Forever/King Gnu
MVで走り抜ける井口氏の姿が思い浮かぶほどの疾走感に満ちたパンクナンバー。
真っ直ぐな曲なんだけど、目まぐるしい転調をしながらもスタイリッシュに聞かせているのがKing Gnuらしい。
ラストにおける井口氏の歌唱とアコースティックギターによる静寂から駆け抜ける展開に変わる瞬間は息を呑むほどに圧巻。
ラリったんじゃないかと感じるくらいにキレッキレの演奏を聞かせるアウトロが痛快です。
「他の誰かにはなれやしないから自分らしくあれ」ってメッセージの歌詞も印象的。
コロナ禍だからこそ自分にできることを一つ一つやるしかないんだと改めて感じました。
パラボラ/Official髭男dism
新しい生活を始める方が多い季節と言えば春。
そんな時期をイメージした爽やかなメロディとサウンドが印象的なポップナンバー。
00年代J-POPの雰囲気を感じさせるキャッチーさに満ちたサビになっているんだけど、ヒゲダンらしいグルーヴ感は健在でしっかり聞かせてくれます。
何より、シンセのどこまでも真っ直ぐに鳴り響くサウンドで春風そのものを表現しているのが見事。
新しく始まる日々を不安なものと捉えずに「真っ白だからこそワクワクする」と歌った歌詞も」ポイント。
不安に感じながら過ごすのか、少しでも楽しみを見出すのか・・・
日々をどんな気持ちで過ごしていくのか、考えさせられました。
Dynamite/BTS
80年代ディスコサウンドを意識したダンスナンバー。
当時のキラキラ感がそのまま表現されているんだけど、今風のアレンジを効かせたことで2020年の音楽として成立している印象。
軽快なリズムとメンバーの歌い回しは軽やかで耳から離れなくなります。
特に、間奏のコーラスワークは圧巻の一言。
低音から高音までそれぞれの持ち味を活かした歌唱に引き込まれました。
個人的にイントロからアウトロまで伴奏のみの箇所がないのもポイントですね。
群青/YOASOBI
YOASOBIらしいピアノサウンドを主体としたメロディ、合唱のような荘厳さに満ちたコーラスの爽やかさが印象的なポップナンバー。
ラストサビで半音上がる展開や軽快なメロディなどのらしさはそのままに、歌詞の持つメッセージとリンクしたものとなっています。
「好きなものを好きだと言いたい」、そんな自分の素直な気持ちと向き合うことの大切さを歌った歌詞は心に響くと言いますか。
いつでもは難しいけど、自分の気持ちに正直でありたいものですね。
BORDERLESS/雨のパレード
今まで選んで来た道は間違いじゃない、だから自信を持ってー。
ボーカル・福永の真っ直ぐな歌唱、そんな風に肯定してくれる歌詞が背中を押してくれるポップナンバー。
打ち込みを主体としたビートの奏でるリズムとそれに乗っかるギターサウンド、サビにおけるコーラスは力強さに満ちています。
思わずシンガロングしたくなるような高揚感に満ちたサビも印象的。
個人的にアンセム的な存在感を感じさせる1曲。
Beast/[Alexandros]
スリリングな展開のメロディと鋭いギターサウンドで聞かせるロックナンバー。
ドラマーの勇退を乗り越え、ギターサウンドの切れ味が増したような印象を受けます。
疾走感のあるサビになっているんだけど、トリッキーなリズムもあって単なるギターロックに終わっていないのがポイント。
何が正しいのか分からない世の中に切り込んだ歌詞、間奏とアウトロのカッコいいギターサウンドも必聴。
Guys/THE 1975
バンドメンバーと出会えて良かったという感謝の気持ち、日本への想いを素直に綴った歌詞と暖かなバンドサウンドが心に響くミドルナンバー。
ノスタルジックなメロディはUKロックならではの美しさに満ちています。
それを引き立てるシンセサウンドやゆったりしたメロディのアレンジもシンプルだからこその良さが感じられる仕上がり。
個人的にこれぞUKロックなんだなと実感した1曲。
Graffti/ストレイテナー
激しさだけでなく儚さと美しさも含んだメロディにテナーらしさを感じるロックナンバー。
ピアノとバンドサウンドの織りなす幻想的な音世界は彼らならでは。
特に、サビはそれを強く感じられるのではないでしょうか。
他人のことを素直に想う気持ちが歌われた歌詞から感じられる変化もポイント。
2005年から追いかけている者として、今のテナーをしっかりと実感できたのが嬉しかったです。
キリがないから/藤井風
浮遊感に満ちたシンセサウンド主体のトラック、クールなリズムを刻むビートが心地よいファンクナンバー。
打ち込みによるリズムや電子音を上手く取り入れ、R&Bやファンクミュージックに近い作風となっています。
無機質なシンセサウンドでSFテイストも効かせていて、近未来的な雰囲気を作り出しているのもポイント。
ところどころに入ってくるシンセや「Ah…」などの掛け声、サビの伸びやかなコーラスでそれを増幅させているのが見事。
これらの要素が絶妙に融合したことでまさに「キリがない」と言いたくなる曲となりました。
折り合い/星野源
DAWを駆使して作り上げたポップナンバー。
無機質な打ち込みゆったりしたのリズムが印象的なんだけど、漂う暖かさは星野源さんの楽曲らしい魅力があります。
何より、二番目で聞かせる気だるげなラップがいい味を出していて。
お互いに折り合うことが大切と歌った歌詞もあって、生活感に満ちた1曲となりました。
もっと素直になっていきたいですね。
Last Magic/Attractions
UKロックを軸にR&B、ファンク、ヒップホップなどの要素を取り入れた楽曲がクールなナンバー。
リズミカルなビートとラップは聞いていて心地よいだけでなく、すごく洗練されている印象。
全体的に色気を感じずにいられない仕上がりと言いますか、圧倒的なオーラに満ちているんですよ。
Cメロのごちゃごちゃとしながらも引き込まれる雰囲気は圧巻。
虹/菅田将暉
ピアノとアコースティックギターの優しい音色が暖かい気持ちにさせてくれるミドルナンバー。
いつもより温かさを感じる菅田将暉さんの歌唱、「ずっと僕が守るから」という想いを感じる歌詞は優しさと強さそのものなんだなと。
シンプルな歌詞ではあるものの、結婚を考える男性にはぜひ聞いてほしい1曲。
石崎ひゅーいさんによる楽曲も心に残ります。
炎/LiSA
仲間を大切にする気持ちが歌われた壮大なバラードナンバー。
J-POPの王道バラードに近い雰囲気が漂っていて、いい意味でアニソンっぽさを感じさせません。
Aメロ→Bメロ→サビの流れが分かりやすい構成、メロディはシンプルながら安定の良さがあります。
アニソンだけでなく、J-POPも歌いこなせるLiSAの表現力が素晴らしい。
Documentary film/Mr.Children
ストリングスとピアノの美しさ、バンドサウンドの力強さが壮大さを感じさせるミドルナンバー。
コバタケプロデュース時代にもありそうな雰囲気なんだけど、音の切れ味は段違いで今が圧倒的です。
間奏のギターソロは意外と聞かせてくれる仕上がりで、ミスチルがロックバンドなんだってのを改めて実感させてくれました。
大切な人と過ごす日常に寄り添った歌詞も「Documentary film」って曲名に相応しい。
サントラ/Creepy Nuts×菅田将暉
R指定の鋭いラップ、菅田将暉の真っ直ぐな歌唱から感じる熱量が圧倒的な一曲。
軽快なラップパートから疾走感を増すサビに入る瞬間の解放感がたまりません。
掛け声からサビに入っていることもあって、R指定が菅田将暉を召喚しているように感じられるのがツボ。
「人生は作り話」と歌うだけでなく「自分の人生は自分で作るしかない」とメッセージを込めた歌詞も印象的。
Cメロで聞ける菅田将暉のラップを含め、曲全体から感じるがむしゃらさが素晴らしい。
スターダム/Mrs. GREEN APPLE
エモーショナルなギターサウンドがいい意味でミセスらしくないロックナンバー。
普段はシンセサウンドをアクセントにしているミセスなんだけど、この曲はシンプルにギターロックとして勝負しているなと感じました。
「インフェルノ」を彷彿とさせるアグレッシブなメロディ、サウンドは力強く邦楽ロック好きの心を揺さぶるのではないでしょうか。
「傷つくくらいなら期待しないでいよう」と世の中や物事、人に期待しすぎないようにと歌った歌詞も印象的。
期待してしまうと期待外れだった時の落胆っぷりは計り知れないですからね。
さよならの今日に/あいみょん
明日をどう生きるかー。
シンプルな言葉でそう問いかけてくる歌詞が突き刺さる、あいみょんらしさに満ちたメッセージソング。
ギターサウンドの力強さ、ストリングスの美しさを押し出したメロディはすっと入り込んでくる良さがあります。
王道J-POPを意識しているからこそ、シンプルにメロディの良さを感じられました。
アウトロで静かにフェードアウトする展開も90年代風味があって個人的に引き込まれまる。
廻廻奇譚/Eve
エモーショナルなギターサウンドが痛快だけどポップさも兼ね備えたロックナンバー。
Aメロの語感とメロディが非常に合っていてとにかく心地よい。
何より、歌い手さんならではの声の良さも魅力的。
中性的でありながら、強さも感じさせる歌声に引き込まれました。
「退廃的な世界に生きようとも前を向いていたい」、そんなメッセージを込めた歌詞も印象的。
コロナ禍で先行きが見えない世の中にリンクさせたものとなっているなと感じました。
あなたがいることで/Uru
優しくて暖かみのあるピアノサウンド、透明感たっぷりなUruのボーカルが印象的なバラードナンバー。
小林武史プロデュースというだけあってサビのストリングスは壮大さを感じさせる仕上がりなんだけど、Uruの存在感に満ちた歌声のおかげか彼女らしいバラードとなっています。
コバタケ色を程よく薄めたことで、Uruの歌声が真っ直ぐに伝わってくるものとなりました。
「あなたがいるだけで強くなれる」と歌った歌詞も含め、全体的に心が暖かくなるバラードだなと。
2020年のベストソングを振り返って
始まった当初はこんな状況になるなんて思ってもいなかった2020年でしたが。
それでも例年通りかそれ以上に良曲に出会えた1年だったと感じます。
今年は先行きが不透明な中で不安を感じたこともあり、前向きなだけでなく自分の行動にも影響を与えてくれるメッセージが突き刺さりやすかったかなと。
仕事でも「今出来ることを一つ一つやっていく」という考えでやっているんですけど、それが確かなものになった印象です。
コロナが感染拡大している状況で新しい年を迎えることになりそうですが、2021年は少しでもいい年になってくれれば・・・
そう願いながら2020年ベストソング記事を終わらせていただきます。
読んでいただき、ありがとうございました。
来年はいい年になるのはもちろん、引き続きいい音楽にも出会える1年であるといいですね。
2020年ベストソング20選 - playlist by utyuneko | Spotify