2020年のライブツアーが始まったばかりの米津玄師さん。
かなり盛り上がっているようで、改めて勢いを感じずにいられません。
そんな中、8月にMVだけ公開されていたセルフカバーの「パプリカ」が今日から配信されています。
原曲の歌詞を大切にしつつも、大胆なアレンジを加えたことで新たな曲として生まれ変わりました。
- パプリカ
ノスタルジックな情景の浮かぶイントロ、どこか民謡を彷彿とさせるアレンジによって原曲とは全くの別物として生まれ変わった1曲。
ダブステップのリズムを意識したトラック、R&Bやトラップなどいろんなジャンルを取り込んだ大胆なアレンジに圧倒されます。
たまに聞こえる笛の音色といった民謡的要素と合わさって独特の世界観を生み出しているなと感じました。
サビ前に入ってくるドラムっぽい音の存在感も含め、ところどころに米津さんらしいセンスが散りばめられている印象。
特に、間奏からCメロにかけての展開も必聴。
夏祭りの賑わいと終わる頃に感じられる何とも言えない寂しさ、それをここだけで表現しているようで。
夏の終わりやお盆の時期に漂う雰囲気ってあるじゃないですか、まさにあの感じというべきか。
個人的にこのフレーズも相まってより印象に残ります。
会いに行くよ 歌を歌って
手にはいっぱいの花を抱えて らるらりら
直接的には描かれていないんですけど、米津さんなりに「ご先祖様を大切に」ってメッセージを伝えたいのかなって気がしました。
「Lemon」で祖父を亡くした悲しみを歌い、「海の幽霊」で年に一度の再会できる時期の大切さを歌っているからこその説得力があります。
ラストで聞かせる民謡調の歌唱も含め、すごく心に響く仕上がり。
忙しさのあまりご先祖様への想いを忘れそうになりがちだけど、これからも大切にしていきたいなと思わされました。