高知の片隅でひっそりとJ-POPを語る

高知から音楽(J-POPメイン) やアニメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

米津玄師「Flamingo/TEENAGE RIOT」-米津玄師が生み出すニューミュージックを堪能せよ-

 00年代J-POPの雰囲気を感じさせる「Lemon」が自身最大のヒットとなった米津玄師。

王道でありながら引き込まれた曲だったのですが、今回のシングルもそれを作り上げたに相応しい才能を感じる仕上がりでした。

 

以下、楽曲レビュー

1.Flamingo(ソニー「完全ワイヤレスヘッドホン」CMソング)

ヒップホップ要素を取り入れたトラックとベースラインの刻むリズムが心地よさを感じさせるポップナンバー。

一定のリズムはもちろん、サビの「フラ フラ フラ フラミンゴ」とリフレインする箇所や声(チェッチェチェやーッラなど)のギミックによって絶妙なテンポ感を生み出しています。

二番に入る前の「ああああ、あ、はい」も含め、楽曲の一部になっているのが見事。

ふざけているような声の効果音は実に米津らしいと言いますか。

 

そして、Cメロの展開にただただ圧巻されました。

トラックの刻むリズムは変わらないのにこぶしを効かせた演歌調の歌唱を違和感なく聞かせているのが印象的。

ボイスパーカッションを取り入れたR&Bっぽさも感じるオシャレなサウンドと相まって、新時代のポップスとも言える仕上がりです。

 

歌詞も楽曲の雰囲気を引き立てる怪しげな世界観でありながら日本語の良さを生かしているのがポイント。

何より、韻を踏んでいるためか自然と心地よさに繋がっているんですよね。

ヒップホップのマナーも守りつつ、楽曲の魅力に昇華しているのが素晴らしい。

程よい妖艶さとリズムの良さがたまらない、米津玄師によるニューミュージックの誕生です。


米津玄師 MV「Flamingo」

 

2.TEENAGE RIOT(マンダム「GATSBY」CMソング)

 初期衝動をそのまま表現したシンプルなギターロック。

邦楽ロックではありがちな曲調なんですが、イントロなどで聞こえる声のギミックやスタイリッシュさも含んだメロディに米津らしいセンスを感じました。

特にイントロのギターリフはスタイリッシュに聞かせてる印象。

Bメロからサビに入る瞬間でグッと引き込まれるのもたまらない。

ストレイテナーのベーシスト・日向秀和による重厚なベースラインも楽曲を支えています。

ここからがスタートだと歌った歌詞といい、まさしく初期衝動そのものな曲と言えるでしょう。

 


米津玄師 MV「TEENAGE RIOT」

 

3.ごめんね

打ち込みによるリズムとシンセの音色が美しい、ポップだけど優しく心に響く1曲。

サビにおける主張の強いメロディとコーラスにEDM要素を感じずにいられません。

間奏の「イエーッ!」という掛け声もあってか、聞いているだけで高揚感が出てきます。

君みたいに優しくなりたいと素直になりたい想いを描いた歌詞も印象的。

気分が高まりつつも優しい気持ちになれますね。

 

まとめ

ヒップホップ・R&Bと演歌を融合させて妖艶な世界観を生み出した「Flamingo」、サビの爆発的な勢いに引き込まれる「TEENAGE RIOT」、EDMのメロディと優しい歌詞が印象的な「ごめんね」。

3曲ともタイプの違う楽曲でしたが、彼らしいセンスを感じずにいられない密度の濃い楽曲でした。

特に、「Flamingo」で演歌を取り入れていたのには驚かされたと言いますか。

次はどんな楽曲を作り上げるのか、気になって仕方がありません。

 

Flamingo / TEENAGE RIOT(ティーンエイジ盤 初回限定)

Flamingo / TEENAGE RIOT(ティーンエイジ盤 初回限定)