妖艶に歌い上げる椎名林檎、獰猛でありながらも魂の叫びにも聞こえる宮本浩次の歌唱。
両者の互いに競い合うかのような歌にただただ圧倒される、平成最後の秋を彩るジャズナンバーです。
- 獣ゆく細道
ゴージャスで妖艶なビッグバンドジャズの世界をイントロから間奏、ラストまでしっかり楽しめる構成に引き込まれる1曲。
ストリングスやウッドベースが織りなす艶っぽさに満ちたサウンドは実に椎名林檎らしい。
Aメロからサビまでのメロディラインは宮本浩次の歌唱もあってか非常にスリリングな展開となっています。
それをバックに歌い上げる二人の歌唱もお互いに存在を主張しあっているのが印象的。
妖艶な歌唱で聞く者を魅了する椎名林檎、魂の叫びとも言えるように全力で歌い上げる宮本浩次・・・
アクの強い歌唱が持ち味の二人による掛け合いに圧倒されるばかりです。
歌詞は相変わらずの旧仮名遣いですが、人間を獣に例えた上で自分を持つことの大切さを歌っているものでした。
結局のところ、人間も動物なんですよね。
他人からどう思われようとも自分を信じて進みたくなることだってあるはず。
特に今は世の中の移り変りも早いわけで。
そんな状況だからこそ、自分の直感を大事にしてみてもいいんじゃないか。
そういった部分も含め、自分の人生は自分で責任を持って生きていかなければならないのではと感じます。
まとめ
椎名林檎とエレカシの宮本浩次による「獣ゆく細道」、平成最後の秋を彩るに相応しいビッグバンドジャズナンバーに仕上がりました。
今の時代を踏まえた歌詞も明確なメッセージが印象に残ります。
この豪華なコラボレーション、じっくり堪能したいところ。