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宇宙への行き方

音楽のある生活っていい。

宇多田ヒカル「Fantome」 -人間活動のその後-

前作「ULTRA BLUE」から8年ぶりのリリースとなった本作。

人間活動から戻って来たとあって、「生と死」をテーマにしています。
全体的に漂う暗さがこの作品に込められたメッセージを表現していると言っても過言じゃありません。

歌詞の重さ、楽曲から感じられる儚さや虚無感、それらを包み込むような優しさに満ちた歌唱…
全てが一体となってアルバムの世界観を作り上げています。

何より音のシンプルさによって、聞き手に伝わりやすくなっているように感じました。
歌詞に込めたメッセージ、作品の世界観を伝えたいからこそのシンプルさがかえって潔い。
最もアップテンポなポップナンバーの「道」もシンプルな打ち込みとその拘りようが伺えます。

余計なものを削ぎ落としているのは、宇多田ヒカルが今感じていることを表現するためとも言えるでしょう。
その結果、ストレートにメッセージが伝わってくアルバムとなりました。

シンプルだからこその良さが詰まった本作。
宇多田ヒカルの復帰作に相応しい一枚です。

Fantôme

Fantôme