高知の片隅でひっそりとJ-POPを語る

高知から音楽(J-POPメイン) やアニメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

Uru「ファーストラヴ」 -愛というものの本質-

今の女性アーティストでバラードの印象がもっとも強いUru。

「ファーストラヴ」を中心とした今回のシングルで「バラードを歌わせたら右に出るものはいないんじゃないか」、そう感じました。

 

1.ファーストラヴ(映画「ファーストラヴ」主題歌)

ピアノとストリングスの美しいメロディがシンプルなバラードナンバー。

Uruの透明な歌声を活かす少ない音数の楽曲でありながら、壮大さを感じさせる仕上がりとなっている印象。

儚さが漂う歌声なんだけど、サビでは感情を込めて歌っているのが見事。

自分は誰も愛しないし、誰からも愛されないと思っていた・・・

そんな自分が初めて愛を知った、その素直な気持ちを歌った歌詞を引き立てるUruの歌声、歌唱もポイント。

真っ直ぐで透明な歌声が素直な感情を表現しています。
ファーストラヴ - song by Uru | Spotify

 

2.無機質(映画「ファーストラヴ」挿入歌)

ピアノとストリングスを主体としながらも、どこか重厚さを感じさせるラブバラード。

君と逢えたことで生まれた愛する気持ちを歌った歌詞になっているんだけど、感情移入しているのが伝わるUruの歌唱と相まって、生々しく心に響いてきます。

人を愛することを肯定する主人公の気持ちが歌われているように前向きな歌詞なんですが、スローテンポの楽曲もあって無機質さも感じずにいられません。

愛というものは時に重くなってしまうこともあるってのを表現しているのでしょうか。

 

3.ドライフラワー

ストリーミングで話題になっているシンガーソングライター・優里の代表曲「ドライフラワー」のカバー。

Uruらしくピアノサウンドを活かしたアレンジになっているんですが、女性目線で描いた別れの感情をこれでもかと上手く表現している印象。

淡々と歌い上げる歌唱が「関係を終わらせよう」と決めた女性の気持ちをそのまま感じさせるようで。

Uruが歌うことにより、歌詞の生々しさとリアルさが伝わります。

 

4.Break(Self Cover Ver.)

打ち込みサウンドの浮遊感を感じさせる原曲とは違い、ピアノ一本のシンプルなサウンドとなったセルフカバー。

原曲も新境地を感じさせるもので斬新だったんですけど、バラード寄りのアレンジとなることでUruの歌声をしっかりと堪能できるものとなりました。

 

まとめ

映画「ファーストラヴ」の世界をイメージしたバラード2曲とカバー2曲、4曲ともUruの魅力を最大限に感じられました。

デビュー時からバラードのイメージが強いのでマンネリ化してくるんじゃないかと思ったんですが、バラードこそUruの真骨頂だと改めて実感。

バラード主体でありながら、透明な歌声の持つ表現力で様々な表情を見せる・・・

今年も彼女の歌が魅せる世界を楽しめたらなと。

ファーストラヴ (初回生産限定盤) (Blu-ray Disc付) (特典なし)

ファーストラヴ (初回生産限定盤) (Blu-ray Disc付) (特典なし)

  • アーティスト:Uru
  • 発売日: 2021/02/10
  • メディア: CD
 

 

Flare/BUMP OF CHICKEN -優しい心で君の帰りを待っている-

2月11日に結成から25周年を迎えたBUMP OF CHIKEN。

そんな記念すべき日に2021年初となる新曲「Flare」を発表しました。

 

繊細なバンドサウンドとメロディが暖かいミディアムナンバーで、優しさに満ちた1曲となりました。

聞く者を包み込んでくれるような歌詞でチャマへの優しさも感じさせるのが素晴らしいですね。

 

・Flare

繊細で伸びやかなギターサウンド、サビ終わりのコーラスがバンプらしさを感じさせるミディアムナンバー。

シンプルなギターサウンドを主体とした楽曲なんだけど、壮大さに満ちた仕上がりとなっています。

メロディの持つ美しさが曲の壮大さをより引き立てており、バンドの表現力が増しているのを感じずにいられません。

牧歌的な雰囲気を持つイントロもさることながら、優しさに満ちた藤くんの歌唱はいつも以上に暖かな印象を受けました。

 

それは優しく寄り添う歌詞も影響しているのでしょう。

タイトルをポルトガル語に訳すと「CHAMA」になるんですが、不倫が発覚して活動を休止しているチャマに向けたメッセージのような気がするんですよね。

一つ一つの言葉に優しさが込められていて、メンバー3人がチャマの帰りを待っている・・・

チャマに対する優しさを感じさせるのが本当に見事。

ファンにとっても、この歌詞はホッとさせてくれるものになっていると言いますか。

 

結成25周年の節目に思わぬ形で新曲を届けてくれたバンプ

時間がかかってもいいから、4人での活動できる日を待ちたいー。

そう感じさせる1曲です。


Flare - song by BUMP OF CHICKEN | Spotify

星を仰ぐ/菅田将暉 -強がりたい時もある-

昨年リリースの「虹」が素朴で優しいメロディのバラードってのもあり、ロングヒットを続けている菅田将暉さん。

そんな彼の2021年第一弾となる新曲「星を仰ぐ」は、どこか懐かしさも感じる素朴なバラードとなりました。

素朴だからこそ心に響く彼の歌声は素晴らしいの一言です。

 

・星を仰ぐ

アコーディオンの素朴な音色を活かしたイントロとサビのメロディが心に響くバラードナンバー。

アコーディオンの優しい音色がその魅力を引き立てている印象で味わい深さに満ちています。

新進気鋭のアーティスト・Mega Shinnosukeが手掛けた楽曲なんだけど、聞いていて安心させられる雰囲気を持っているのが見事。

牧歌的というか、懐かしさを感じるんですよね。

特に、菅田将暉さんの歌唱は優しさも感じさせるのが素晴らしい。

弱い自分だけど強がっていたい気持ちを歌った歌詞の想いをしっかりと伝えてくれます。

 

何より、誰の提供曲でも自分のものにしているのを改めて感じました。

俳優アーティストだからこその表現力と言いますか、しっかり活かせるようになっていて歌手としての成長も伺えます。

最初は「所詮俳優が歌っても…」って思っていた私だけど、そんな気持ちを忘れさせてくれるほどの説得力が今の菅田将暉さんの歌にはあります。

 

俳優ならではの素直さも歌に落とし込んで来たと感じる菅田将暉さん。

昨年の「虹」、最新曲の「星を仰ぐ」と真っ直ぐさに磨きがかかった印象を受けました。

上手さだけでなく、心に響く歌をこれからも届けてほしいですね。

星を仰ぐ - song by Masaki Suda | Spotify

2021年1月 気になる曲の感想 その3

気になる曲の感想、1月分はこの5曲で終わりにしたいと思います。

2月からは週に1回ほどのペースでやっていけたらなと。

あまりまとめすぎても書くのが大変になってしまうんですよね。

何でもそうなんですが、こまめにやっていかないと結局は負担が大きくなるわけで。 

 

アイデンティティ/秋山黄色

スタイリッシュさを感じさせるギターサウンドがカッコいいロックナンバー。

ゆったりめのテンポで曲に厚みを持たせてるのが見事で、それがクールさに繋がっています。

疾走感はそんなにないんだけど、メロディの伸びやかさもあってサビは聞いていて心地よい仕上がり。

「未来は自分で決めて好きに生きたい」と今の状況に抗う気持ちを歌った歌詞も力強い楽曲とマッチしている印象。

 

・僕は僕を好きになる/乃木坂46

乃木坂らしい清楚さを表現したメロディが王道さを感じさせるポップナンバー。

透明感に満ちたサウンドの美しさ、儚げな歌唱はいつもと変わらず安心させてくれます。

「自分を好きになることが大切」と聞き手にシンプルなメッセージを伝えているのもポイント。

 

・Lo Vas A Olvidar(with ROSALÍA)/Billie Eillish

ビリー・アイリッシュ初となるスペイン語のナンバー。

スペイン語曲と言えばラテン風の楽曲が多い印象ですが、ビリーらしくローサウンドを活かした曲に仕上がっているのがポイント。

いい意味でスペイン語から感じられる雰囲気を消しているのが見事。

ダウナーで気だるげなビリーの歌唱も印象的。

 

・はるのとなり/佐々木恵梨

アコースティックギターナチュラルなサウンドが爽やかさを感じさせるナンバー。

軽やかなテンポと相まって、心地よい仕上がり。

春を待ちわびる気持ちを歌った歌詞、シンプルだけど美しいメロディが心に響きます。

すごくオシャレさを感じさせるのもポイントで、カフェで流れてそうなBGMに通ずるものがある印象。

はるのとなり - song by 佐々木恵梨 | Spotify

 

・週刊うまくいく曜日/ジャニーズWEST

サンボマスター山口隆さんによる、ポジティブなポップナンバー。

パンク寄りかと思いきや、ホーンサウンドを取り入れたソウルフルなナンバーになっているのがポイント。

熱さを感じさせるジャニーズWESTメンバーの歌唱も力強い印象。

ネガティブさはどこにもなく、自信に満ち溢れた一曲です。

2021年1月 気になる曲の感想 その2

今月より始めた簡易感想ですが、気楽な気持ちで書けるのがいいですね。

より多くの曲を取り上げる機会も出来るので、続けていきたいなと。

 

というわけで、今日は以下の5曲の感想を簡単に・・・

 

・麻痺/yama

勢いに満ちたバンドサウンドと洗練されたホーンサウンドがオシャレなナンバー。

逆境の辛さをバネに突き進む強さを歌った歌詞、yamaさんの歌唱も力強さを感じさせます。

サビの疾走感がとにかくカッコいいと言いますか、聞いているだけで痺れる仕上がり。

全体的に洗練された雰囲気のおかげか、単なるアップナンバーで終わってない印象なのもポイント。

 

麻痺 - song by yama | Spotify

 

・MIDNIGHT DANCING/クボタカイ

クラブ・ディスコミュージックをイメージしたトラックとそれに乗っかるラップが心地よいナンバー。

いかにもパリピ感丸出しなんだけど、リズムの心地よさが素晴らしくてそれを忘れてしまうほど。

難しいことなんて考えず、リズムに乗っかってしまいたくなる1曲です。

音を楽しむと書いて「音楽」と言いますが、それを感じさせてくれました。

MIDNIGHT DANCING - song by クボタカイ | Spotify

 

・あたりまえ/DISH//
ピアノとバンドサウンドの優しいメロディがシンプルな良さを感じさせるバラードナンバー。

北村匠海作曲なんだけど、サビのエモーショナルなギターサウンドとストリングスの美しくて繊細な音色に王道のJ-POPバラードらしさを感じずにいられません。

愛する人と一緒にいられる時間を大切にしたい気持ちを描いた歌詞も印象的。

当たり前になってしまうとその想いを忘れてしまいがちですが、だからこそ大切にってことなんでしょうね。

あたりまえ - song by DISH// | Spotify

 

・追い風/SHE'S

過去の辛さも降りしきる雨でさえも自分の糧にー。

ポジティブな感情を歌った歌詞と軽快で爽やかなメロディが前向きなポップナンバー。

シンセサウンドの浮遊感とサビの爽快感もあって、どこまでも進んでいけそうな気持ちにさせてくれます。

間奏のギターソロも力強くて曲全体で背中を押している印象。

追い風 - song by SHE'S | Spotify

 

・インフィニティ/優里

レゲエの心地よいリズムを取り入れたポップナンバー。

全体的に明るい雰囲気のメロディ、友情を大切にしたい気持ちが描かれた歌詞は前向きな印象です。

優里さんの力強い歌唱も錆から感じる前向きさを増幅させている印象。
インフィニティ - song by 優里 | Spotify

優しい彗星/YOASOBI -守るべきものがあるということ-

2021年も勢いに乗るYOASOBI。

CDTVや紅白でのパフォーマンスが話題になったり、今週発表のビルボードジャパンチャートでは5曲が20位以内に入るなど注目度は高まるばかり。

そんなYOASOBIですが、「BEASTARS」のED曲になっている「優しい彗星」を配信リリースしました。

ピアノの穏やかなメロディと優しいサウンドが暖かさを感じさせるミドルバラードです。

 

・優しい彗星(アニメ「BEASTARS二期」ED曲)

ピアノの優しいメロディとサウンドを主体としたミドルバラード。

打ち込みによるビートのゆったりしたリズムがどことなく00年代のR&B曲っぽい雰囲気を感じさせてくれます。

オシャレさを感じさせてくれるのはもちろん、楽曲全体に優しさが漂っている印象。

穏やかで優しいメロディ、ikuraの落ち着いた歌唱、大切な人を想う気持ちが描かれた歌詞・・・

楽曲そのもので優しさを表情しているのが見事。

 

そして、個人的にポイントだと感じるのが懐かしい雰囲気のメロディ。

Aメロやサビを聞いてみると分かるんですが、どことなく00年代前半のJ-POPを彷彿とさせるメロディとなっているんですよ。

曲の雰囲気的に最初は「たぶん」を意識したのかなって思ったものの、何回か聞いていると00年代J-POPバラードっぽいなと感じてきて。

 

イメージ的にEvery Little Thingの「fragile」が近いのでしょうか。

ゆったりしたビートを入れることにより、重くな絶妙なりすぎず絶妙なミディアムバラードとなっているのが本当に素晴らしい。

間奏のギターソロも凝った仕上がりで地味に挑戦的な試みもしているのが印象的。

 

YOASOBIらしさを残しながらも、新境地を感じさせる1曲となりました。

ここからどのように変化を遂げていくのかが気になるところです。
優しい彗星 - song by YOASOBI | Spotify

 2020年アニメアウォーズに参加しました!

昨年はアニメをあまり見れてませんが、今回もおちゃつさんにお誘いいただき、「アニメアウォーズ」に参加します。

悩むほど見てないものの、その中でも楽しんで見れたものを選びました。

 

では、どうぞ!

 

 2020年アニメアウォーズ

 

・最優秀作品

ほとんどアニメを見れなかった2020年でしたが、心の底から楽しめたのは「魔女の旅々」でしょうか。

イレイナの旅を描いた日常モノかと思いきや、彼女が旅先で人々の営みや風景を見て感じたことを伝える作風になっているのが今までにない感じですね。

魔女から人間たちはこのように見えているんだなといろいろ考えさせられながら見ました。

それを強調するかのような9話の衝撃的な展開はインパクトを与えるのに充分だったかと。

最終話のイレイナ劇場も含めて楽しませてもらいました!

 

・特別賞

空挺ドラゴンズ」と「波よ聞いてくれ」で悩んだのですが・・・

ラジオ番組の緊張感を独特な描写で表現していた「波よ聞いてくれ」に決めました。

素人とは思えないミナレのトークスキルが伝わるイメージ描写に引き込まれます。

ラジオ番組のトークって音声のみだから聞く側としてはイメージを思い浮かべたりすると思うんですが、まさにそれを表現していると言うべきか。

 

・キャラ部門

「魔女の旅々」のイレイナさんで。

まあ、アレですね… 最終話のイレイナ劇場に持っていかれたと言いますか。

普通のイレイナさんからアホの子、ヤンキーっぽい性格、陰キャ、果てはゾンビまで。

表情豊かなイレイナさんは見ていて楽しめました。

 

・OP部門

リテラチュア/上田麗奈(魔女の旅々OP)

透明感に満ちたメロディと上田麗奈さんの柔らかい歌声が作品の美しい世界を描いた映像とすごくマッチしている印象。

物語自体は意外とハードな展開もあって重くなりがちでしたが、雰囲気はすごく好きなので、OPだけでも癒される仕様となっているのがいいですね。

これだけは飛ばさずに見ていた気がします。

 

・ED部門

すみません、あまりに見れてないので「これだ!」ってのがありませんでした…

 

というわけで、2020年のアニメの振り返りでした。

ドラマも見るようになったからか、多くの本数を見れなくなってしまったなと。

少しでも合わないと感じたら早めに切って、じっくり見たい作品に時間を取っていきたいところ。

 

以前よりアニメを見なくなったんですが、それでもお誘いくださったおちゃつさん、今回もありがとうございました!