高知の片隅でひっそりとJ-POPを語る

高知から音楽(J-POPメイン) やアニメなど、好きなものへの愛を語っていきます。

MIU404 7話「現在地」 -今の状況は過去の自分が決めた結果-

仕事に打ち込む今、犯罪を犯すしかない今、道を踏み外した今。

どれも「過去の自分が選んだ結果」なんですよね。

 

  • 感想

勤続35年の陣馬さん、過去を後悔し続ける犯人、道を誤ってしまった成川・・・

その他、犯人逮捕に全力を挙げる志摩さんや伊吹の姿も絡めてそれぞれの「現在地」を描いた話でした。

 

人によって今の「現在地」は違うものになっているはずです。

熱心に仕事に打ち込み、子供たちを一人前に育て上げた陣馬さん。

10年後に良くなると信じて箱の中でそのまま過ごした結果、犯罪を犯すことになってしまった犯人。

虚偽通報はやっていないと自分たちの非を反省しないどころか、クスリに手を染めた成川。

いい人生・良くない人生とバラバラの現在地なんですけど、共通しているのは「過去の自分が選んできた結果」なんですよね。

その人にとって最適な行動を続けてきた結果に過ぎないわけで。

今はいいと思っていても、将来的にそれが良くなるかと言えばそうでもないんです。

今が良ければそれでいいのか、将来も見据えた行動を取るか・・・

何だか人生について考えさせられた話でした。

 

  • 弱者に対する救済

今回は家出少女やトランクルームで暮らす男性など、社会的弱者の存在も描いていました。

社会問題も題材にしているこのドラマだけあり、「誰にでも福祉サービスを利用できる権利がある」とメッセージを込めていたのが印象的。

仕事をしていても世の中の状況だったりで急に仕事を失ったりする・・・

今の時代は誰にでも起こる可能性があるんですよね。

だからこそ伝えたかったのでしょうか。

 

成川君と接触を図ろうとするこの男、関西弁の雰囲気や笑顔から明らかにヤバイ奴ってのが感じられますね。

儲け話を気軽に勧めるのといい、何かしらの重大事件に関わってきそうな・・・

ラストの盗聴器との関係も気になるところだけど。

 

  • まとめ

物語も中盤に差しかかかっているのか、不穏な空気も漂い始めましたね。

クスリの売人や仕掛けられた盗聴器・・・

どうなっていくのか、ますます目が離せません。

MIU404 6話「リフレイン」 -志摩さんの心にずっと引っかかっていたもの-

今まで自分を責め続けてきたんだろうなぁ、志摩さん。

 

  • 感想

「相棒殺し」と呼ばれた過去を持つ志摩さん。

かつて香坂とペアを組んでおり、仕事に対する考え方で対立していました。

 

強い正義感を持つ香坂は犯人を逮捕したい気持ちが強すぎるあまり、いい加減な捜査で自分の仕事を汚してしまいます。

そんな彼を志摩さんは厳しく叱責したんですよね。

自分のことを正義と思って周りの状況が見えてない、これは刑事として致命的だと感じたのでしょう。

自分の仕事に誇りを持っているからこそ香坂の姿勢に腹が立ったんだろうけど、結果的に彼を追い詰めてしまうわけで。

彼が亡くなったのは厳しすぎる態度が原因じゃないかってずっと後悔していたんだろうなぁ。

 

でも、実際は刑事としての仕事を全うしようとして転落死したのが原因。

伊吹から真実を聞いたり、香坂が亡くなった日に起きた事件のことを知った瞬間に志摩さんは救われたんだと思います。

不法侵入の犯人に襲われる女性を助けたのが香坂だと知ってお礼を言うと決意したのがその表れでしょうか。

志摩さんの心にずっと引っかかっていたものがようやく取れたんだなと。

 

  • 伊吹

「相棒殺し」と呼ばれた志摩さんのために真実を解明していました。

それが好奇心から来るものではなく、志摩さんを救いたいって気持ちが伝わってくるのがいいですね。

四機捜に入ってから一緒に捜査をするうちに少しずつ絆が深まっているのを感じます。

 

  • 「間違いも失敗も言えるようになれ」というセリフ

香坂が置かれた状況を自分に置き換えて「自分だったら志摩さんに言えない」と口にした九重。

その直後に陣馬さんが「間違いも失敗も言えるようになれ」と九重に言っていました。

誰でも間違いや失敗を認めるのは怖いと思うんですけど、次に進むためには大切なことなんですよね。

自分の間違いを知ることでそれを防ぐにはどうしたらいいかを考えられる・・・

刑事だけでなく、どんな仕事にも通ずることだと感じました。

 

  • まとめ

香坂の死についての真相を知ったことで本当の意味で前に進むことが出来た志摩さん。

今の相棒である伊吹とも上手くやっていけそうな予感がします。

相変わらずの凸凹コンビであることには変わりないんでしょうけど・・・

カイト/嵐 -遠くから優しく見守りたい-

昨年の紅白歌合戦で披露された嵐の「カイト」。

米津玄師さんの提供曲ということで音源化を待っていたんですが、7月29日に待望のCDが発売されました。

オーケストラの壮大なメロディとサウンドが背中を押してくれる、優しさも兼ね備えた応援歌となっています。 

 

  • カイト(NHK2020ソング)

空を高く飛ぶカイトのような壮大さが表現されたメロディに引き込まれるミドルナンバー。

力強いオーケストラサウンドは一歩一歩を確実に踏みしめるかのようで、聞く者の背中を自然と押してくれる仕上がりです。

米津玄師さんによる作詞作曲ということで、王道J-POPの良さを感じさせるアレンジになっているのもポイント。

楽曲の構成やストリングスの雰囲気など、いかにも良質のJ-POPって雰囲気になっていて安心感が半端ない。

いつもより優しさに満ちた5人の歌唱も心に響きます。

 

「君の夢が叶うように」と願いを込めた歌詞のメッセージも印象的。

辛いことがあってもそれを乗り越え、目標に向かってずっと頑張っているからこそ夢を叶えてほしい・・・

その気持ちをカイトに乗せて飛ばすのは本当に実現してほしいという気持ちと夢が叶っても普段通りの君でいてほしいからなんでしょうね。

直接は力になれなくても願うことで力になりたい、そっと遠くで見守るような優しさを感じられる1曲となりました。

https://youtu.be/ETLT0WXFX1E

カイト(初回限定盤)(Blu-ray付)

カイト(初回限定盤)(Blu-ray付)

  • アーティスト:
  • 発売日: 2020/07/29
  • メディア: CD

IN THE SUMMER/嵐 -ずっと変わらない関係-

今年で活動休止となる予定の嵐ですが、またも新曲を発表しました。

「IN THE SUMMER」は夏らしさ全開のエレクロトナンバーで、リラックスできる仕上がりとなりました。

 

  • IN THE SUMMER

リゾート感が漂うサウンド、ゆったりしたテンポに心地よさを感じるエレクトロポップ。

Rami Yacoubによる楽曲提供とプロデュースを受けたナンバーで、聞いているだけでリラックス出来るような心地よいEDMナンバーとなっています。

バッキバキのアレンジを効かせたサウンドではなく、夏の爽やかさを最大限に表現したトロピカルハウスに仕上がっている印象を受けました。

ゆったりとしたメロディはさざ波のような心地よさ良さすら感じさせてくれます。

サビ後にやってくるドロップの存在、一定のリズムを刻むトラックもそれを増幅させているのが実に見事で。

全くと言っていいほど生音を使っていないのに不思議と癒される曲になっているんです。

 

また、J-POP離れしたアレンジもポイントでしょうか。

そんな楽曲を堂々と歌いこなす嵐の5人から感じる表現力は圧巻の一言。

安心感があるからこそ、どんなタイプの曲でもすんなりと入ってくるんだろうなと改めて実感。

 

ひと夏の恋愛模様ににファンとの関係性を重ねた歌詞も印象的。

活動休止を発表した嵐だけど、ずっとファンであり続けることは変わらないんですよね。

嵐のファンになってくれたことを決して後悔させない、そんな強い気持ちを感じずにいられません。

 

嵐のサマーソングと言えば「夏疾風」が思い浮かぶんですが、こちらは日本の夏を連想させるのに対し、今回のは南国リゾートの癒される情景を感じさせてくれました。

世界を意識した活動にシフトした嵐ならではのサマーチューンが誕生です。

今年の夏は自粛傾向が強いからこそ、この曲でリゾート感だけでも味わうのがオススメではないでしょうか。

IN THE SUMMER, a song by ARASHI on Spotify

IN THE SUMMER

IN THE SUMMER

  • J-Pop
  • ¥255

MIU404 5話「夢の島」 -本当は夢の島ではないのかもしれない-

思った以上に社会への問題提起がされているドラマだなと。

 

  • 感想

外国人技能実習生の問題をテーマにした話でした。

ベトナムよりもいい収入が得られるからと日本へ来て働くわけなんですが、実際は低賃金で手取りも少なく、最終的には使い捨てにされてしまう・・・

夢を求めて来たはずが奴隷のように使われて終わりなんですよね。

そんな現実に気がついた水森は耐えられずコンビニ強盗に手を染めてしまうんですけど、彼の心情を想うとやりきれない気持ちになります。

 

「外国人は日本に来るな」

コンビニ強盗を犯した水森が口にした言葉なんですが、現実に気づいた彼ならではのメッセージがあるように感じられました。 

彼が唯一心を許していたマイが日本でいいように使われてしまわないようにと優しさから言ったのかもしれないし、限られた仕事を外国人に取られてしまうのが耐えられないという感情から来るものなのか・・・

どういった真意があるのかは分かりませんが、労働問題を取り上げていた今回の話は見ていていろいろと考えさせられますね。

 

  •  伊吹

マイに対して好意を見せたものの、あっさりとフラれてしまいました。

それでも、「自分の魅力に気づいていない」と自信ありな気持ちでいるのが伊吹らしいなぁ。

この前向きさこそがいい意味で野生のバカと言われる理由なんでしょうね。

 

  • まとめ

1話から一貫して現実的な問題をテーマに話が作られていると感じた本作品。

今回は外国人技能実習生の労働問題がテーマとあり、いろいろと考えることがありました。

低賃金で使われてしまう点では日本に蔓延るブラック企業にも通ずるものがあるだけに尚更です。

 

ところで、ラストで志摩さんが「相棒殺し」と言われていたのが気がかりだけど・・・

そろそろ過去にも触れていくのでしょうか? 

HELLO/Official髭男dism -君と一緒ならこれからの人生も歩んでいける-

今年も精力的に音源を発表しているヒゲダン。

めざましテレビのテーマソングで8月発売のEPの表題曲にもなっている「HELLO」が先行配信されました。

ヒゲダンらしいグルーヴも残しながらキャッチーで馴染みやすいメロディが希望を感じさせる、非常に前向きなポップナンバーです。

 

希望を感じさせるシンセサウンドとドラム・ベースのグルーヴ感が力強いポップナンバー。

「HELLO」の歌い出しから始まるサビは非常に前向きな感情に溢れている印象。

小気味いいギターリフやドラムが織りなす軽快で爽やかなメロディも聞いているだけで背中を押してくれます。

程よいポップさが絶妙で何回も聞きたくなってしまいます。

ギターリフの雰囲気から感じる90年代J-POPにもあるようなキャッチーさもポイントでしょうか。

 

特に、ドラムの力強いリズムが持つ表現力は圧巻の一言。

これから始まる新たな日々の希望に向かって一歩ずつ踏み出すような足取りそのものと言える仕上がりで。

伸びやかなシンセやギターサウンドと相まって、決して立ち止まらないという強い意志を感じずにいられません。

「君とならこれからの人生も歩いて行ける」と歌った歌詞も含め、本当に希望に満ちた1曲だなと感じました。

 

今年に入ってから安定した良曲を作り続けるヒゲダン。

8月発売のEPより先行配信された「HELLO」も勢いがある彼らだからこその前向きさを改めて実感させてくれました。

収録されている曲のうち既に3曲は聞いてしまいましたが、残る4曲目も期待出来そうな予感がします。

 

HELLO, a song by Official HIGE DANdism on Spotify

one stroke/高橋優 -大人になってもワクワクした気持ちで-

メジャーデビューから10年間所属したアミューズを離れる決意をした高橋優さん。

2018年のアルバムから1年以上リリースがなかったので何かあったのではと心配していましたが、今日から配信された新曲「one stroke」を聞いてその不安は吹っ飛んでしまいました。

爽やかなメロディとサウンドが彼の新たな出発を予感させる、希望に満ちたポップナンバーです。

 

  • one stroke

アミューズを離れて独立した高橋優の前向きさを感じさせる、爽やかなメロディが印象的なポップナンバー。

ストリングスの彩り豊かな音色と軽やかなバンドサウンドはこれから新しい日々が始まるんだという希望に満ちているかのよう。

今までの曲だとメッセージの強さを引き出させる力強さがあったんですけど、今回はそれを抑えめにして多幸感を感じさせる仕上がりとなっています。

歌詞の雰囲気といい、聞いているだけで優しい気持ちにさせてくれるんですよ。

蔦谷好位置プロデュースということで普段よりもキャッチーさが前面に押し出されているのもあるんでしょうか。

 

また、大人になってもワクワクする気持ちを忘れずにと歌った歌詞も心に響きます。

新しい一歩を踏み出したりする時は不安になったりするものなんですけど、そんな時こそ今を楽しむ気持ちになってみると意外と何とかなるんですよね。

アミューズから独立した高橋優さんが抱く感情そのものと言いますか、しっかりと聞き手に伝わってきます。

リアルな感情を歌っている点では今も変わらない魅力があるんだなと感じました。

 

爽やかなメロディ・サウンドがいい意味で今の高橋優を表現していると感じた「one stroke」。

10月に発売されるアルバムも新たな表情を見せてくれそうで楽しみです。

one stroke, a song by Yu Takahashi on Spotify